EXILE 医療センター19

#腹膜炎 ページ12

岩田side


Aが風邪をこじらせた。

解熱薬も入れたりしてるんだけど、あまり効果がなくて。


看護師『熱引いてこないね、』


岩田『発作は今のところ大丈夫だよな、……そのまま投与して、種類は変えるわ。あんまり強くしたくないけど、早く熱下げないと。』

看護師『座薬にする？』

岩田『座薬と点滴でいこう。』


そこにピピピっと鳴る急変のコール。



岩田『…Aだ、』


急いで駆けつけると、浅く苦しそうに呼吸をするA。

岩田『ちょっとごめんな、』


まさかとは思ったけど、

岩田『腹膜炎、急いで処置室開けて、』


腹膜炎だ。肺に水が溜まりはじめてるから早く抜いてあげないと。


岩田『酸素マスクつけような、…大丈ー夫。

今Aの肺にお水が溜まってるの。だから今から抜いてあげないといけないんだ。ちょっと頑張って楽になろうな。ごめんな。』


『……痛いの、やだ……』


岩田『最初に麻酔するのがちょっと痛いだけ。頑張れるよ、A。』


『……っ、やだぁ……』


岩田『準備できた？、……ごめんなA、処置室行こうな。』


ぐったりでいつもならもっとぐずるのに、今日は少しだけでそんなAを見て切なくなる。


岩田『よーし、頑張るよー。』



医局にいた裕太に固定を頼む。


中務『先生とぎゅーしとこな。』


岩田『麻酔するな、……ちょっとちくっとするよ……』


中務『………がんばれA……』


『……っ、ぃた……んっ……』


岩田『……よし、頑張った。もう痛くないからな、……』


『……んっ……』


岩田『……、気持ち悪くなったりどっか痛くなったりしたらすぐに教えてな、』


中務『大丈夫か、笑、しんどいなぁ。』


『……んぅ…っ、げほっ…げほっ…』


、腹水が抜けた分咳が出始めた。


岩田『気分悪くない？……、ん、』


腹水が抜けて落ち着いたA。


岩田『咳止め入れとくな。疲れたな、しばらく寝とこうね。』


『……も、治る？』


岩田『しんどいな、起きたらちょっと楽になってると思うよ。』


すぐに寝てしまったA。

早くよくなろうな。もうちょっとだけ頑張ろうな。

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