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「水族館、行かねぇか?」


晴くんから誘いを受けたのは、晴くんに涙を見せてから1週間後の事だった。

桃乃園の校門の前に立つ晴くんを見つけた時はすごく焦ったけど
生徒の目に触れないように庭園に連れ込んだ。


あの日からなんだか晴くんと会うのが恥ずかしかったけれど

実際に晴くんと顔を合わせると、なんだか落ち着くような、あったかいような感覚におちいる。



『水族館?』

「水族館。」


どうして急にそんな誘いをしてくれたのか考えていると
ふいっとそっぽを向いて


「別に行きたくねぇならいいよ。」


なんて言うから
単純に遊びに行きたくて誘ってくれたのだと分かった。



『いつにする?』


そう言うと、分かりやすいくらいにほっとした様な素振りを見せるから
笑ってしまった。



「何笑ってんだよ」

『ごめっ。。。晴くんが可愛くて』

「俺は可愛くねぇよ。かっこいい方だから」



そんなやり取りもおかしくて、まだ笑っていると晴くんは優しく笑った。



「やっぱり、笑ってる方がいいな。」


その言葉がなんだかむず痒くて照れてしまった。



「A。生徒会の集合がかかったよ」



ふいに天馬くんの声が聞こえた。
振り向くと笑顔の天馬くん。

ちがう。

心は怒ってる。


そんな冷たい笑顔。



「こんにちは。神楽木くん。」

「どーも」


怒ってる。
すごく怒ってる。



「A。部外者はちゃんと受付を通しさないとダメだよ。」

『ごめんなさい 』

「行こう」



天馬くんの手が私の手首を掴んだ。
こんな時にも掴まれた手にドキドキしてる。

バカみたい。




「白峰!」



天馬くんが晴くんの声に足を止めた。

冷たい眼差しが晴くんに向けられる。




「今週の土曜!あけとけよ!」



天馬くんの手に力が入った。

勘違いするよ。
そんな態度。



私の事を本当に好きなんじゃないかって。

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設定タグ:花のち晴れ , 馳天馬 , 平野紫耀   
作品ジャンル:恋愛
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??(プロフ) - うわぁ、好きです…(т-т)♡続き待ってます! (1月5日 22時) (レス) @page24 id: bf81ac6cbd (このIDを非表示/違反報告)
みなみ - 続きが気になります!更新しますか? (2021年3月24日 10時) (レス) id: 38bc2a156b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆう - 続きが読みたいです! (2020年8月19日 20時) (レス) id: 73ef895257 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - あやみんさん» 更新止めててすみません^^; ありがとうございます! (2020年4月26日 14時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
あやみん - 面白いです。頑張ってください! (2020年4月3日 11時) (レス) id: ac50c68a33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あい | 作成日時:2018年12月16日 23時

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