49 ページ49
お父様とお母さんの後ろ姿を見ると、
こんな歳になってもお互いを好きでいるんだと分かる。
羨ましい。
ってよりは、娘の前だから少し遠慮してもいいんじゃないかとも思うけど、
久しぶりに会えたんだもんね。
私の事も見て。
そう言えたらどんなに楽か。
苦しくなる胸を抱えて歩いていると、
昔よく行ったフレンチレストラン。
何気なく中を見ながら歩いていると、
『天馬くん。。。？』
そこには天馬くんが女の人と笑顔で話しているのが見えた。
自然と足は止まる。
あれが、音さん？
ニッコリと笑った彼女はとても可愛かった。
きっと、心の中も可愛い人なんだと思う。
『よかったね。』
優しそうな人で、よかったね。
ふいに、天馬くんが彼女の頬に触れた。
2人は照れたように笑い合う。
あれ？
おかしい。
心の中でカランと音がした。
天馬くんが好きなのは私じゃないの？
おかしい。
そんなこと気にしなくていいのに。
私は天馬くんを拒否したのに。
ガラスの向こうの2人を見て、
私の心は1つの小さな塊になって、コロンと転がった。
ぽつっと、空からは雨が落ちてきた。
「Aちゃん？どうしたの？」
立ち止まる私に気づいたお母さんが駆け寄ってきた。
「具合悪いの？」
そう言って、私に傘を被せた。
『靴ズレが痛くて』
嘘をついて歩き出すと
雨はいつの間にか激しく降り出していた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 220人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい(プロフ) - ひなさん» ありがたい言葉！ これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年7月24日 21時) (
レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 早速の更新ありがとうございます(о´∀`о)読ませて頂きました☆引き継ぎあいさんのペースで書いて頂ければと思います(^^) (2018年7月20日 21時) (レス) id: 4d0c37ce82 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます！更新間隔があかないように頑張ります(^-^) (2018年7月20日 20時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - なかなか無い作品です！続きがとても気になります♪ (2018年7月20日 15時) (レス) id: 4d0c37ce82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あい | 作成日時：2018年7月17日 21時
