42 ページ42
「お嬢様。旦那様より伝言を承っております」
変に丁寧な言葉を使った高橋が、
私の部屋をノックした。
「入っていいよ」
肌の手入れも終わって後は寝るだけだ。
「明日は久しぶりに家族でお食事をなさるとのことです。」
「分かったわ」
私の父親は仕事の関係で海外にいることが多く、家族が揃うなんてことは滅多にない。
「お母様は?帰ってきてるの?」
「えぇ。先程ロンドンから到着されました」
海外でモデル活動をしている母親もまた、家を留守にしている。
3人ともバラバラに生活しているけれど、寂しいと思ったことは1度もなかった。
いや。
寂しいと思ってはいけなかった。
という方が正しいかもしれない。
「良かったですね」
高橋が珍しく微笑んだ。
いつもは顔面能面の高橋がそんな表情をすると、調子が狂う。
『いつも、ありがとう』
高橋がいるから、私は安心して日本で暮らせているんだと思う。
高橋が部屋を出ていってから、スマホを手に取ると
晴くんからLINEがきていた。
〘 もう寝た?〙
〘 まだ寝てないよ 〙
〘 そっか。どうしたの?〙
〘 なんもない。〙
そんなどうでもいい会話が
なんとなく心地よく感じる。
布団に潜り込むと、その温かさにゆっくりと眠りに落ちた。
220人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あい(プロフ) - ひなさん» ありがたい言葉! これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年7月24日 21時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 早速の更新ありがとうございます(о´∀`о)読ませて頂きました☆引き継ぎあいさんのペースで書いて頂ければと思います(^^) (2018年7月20日 21時) (レス) id: 4d0c37ce82 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます!更新間隔があかないように頑張ります(^-^) (2018年7月20日 20時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - なかなか無い作品です!続きがとても気になります♪ (2018年7月20日 15時) (レス) id: 4d0c37ce82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あい | 作成日時:2018年7月17日 21時