嫌いは好き←→好きは嫌い～2～ (ページ20)

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朝ページ20

よっぽど傷が深かったのか、
治療は朝まで続いた。

カナ｢治療は終わったわ。命に別状はないわよ｣

エース｢そうか！良かった…！｣

カナは甲板にいるみんなにも伝えると
外に出ていった。

……良かった、まだ死んでねぇ……。

『う……あ、エー…ス？』

エース｢A！気がついたか？｣

無理矢理体を起こそうとするA。
俺は慌てて制止する。

『……サッチさんは、無事？怪我、してない？』

エース｢大丈夫だ、あいつは無傷だ｣

『なら、良かった…』

俺はずっと気になっていたことがあった。

“私の仲間を殺し、私を売り飛ばしたのは黒ひげ”

なぜ、ティーチがAを？
一体どんな関係があったんだ？

『エース……まだ、話してなかったよね』

エース｢ん…？｣

『私の、昔話』

エース｢！｣

『……エースには、話しておきたい』

エース｢…聞いても、いいのか？｣

少し悲しそうな目をまっすぐと俺に向け、
ゆっくり頷いてくれた。

『私は昔＿＿＿＿＿＿』

重たい口を、Aは開き出した。