星を見た ページ6
星ってこんなに綺麗なんだなと、今になって思った。
考えてみれば、私の住んでいたところは都市ではあったので、明るくて小さい頃から星なんて図鑑でくらいしか見られなかった。
星が見える場所に行った事があるわけでもなく、経験上初めての、満点の星空だった。
(いやでも、プラネタリウムなら何回も行ったなあ…)
でも財布にあまり優しくなかったので、父からなけなしのお小遣いを貰って、貯めていた分と合わせて家庭用プラネタリウム投影機を買った事がある。
それを買った後は、毎夜それを見て寝入っていた。
しかし目が見えなくなった後は、部長にあげてしまった。別に星を見て癒される程度のものなので、どれだけ使ってくれたかは分からない。
「しっかし妙だと思ってたぜ！全然動かねー星もあるからよ」クロムはスッキリしたように言う。クロムは星も観察しているのか。
それに反応して、部長は北の明るい星を指した。
「北極星な。100億％真北にあるっつうクッソ便利な星だ。覚えやがれ」
クロムは再び納得するように頷いた……かと思ったが違った。
「あ？そうなのか？」ん？とクロムは低く唸った。コハクも北極星を凝視してから下を向いた。
「若干真北とはズレてるようにも見えるが…」
「あれっ、それ磁石？」
まったく気づかなかったが、真横ではクロムが水桶に水を張って葉の上に何かの石を置いていた。
「おうAも知ってんのか！水に浮かべるとジャスト北を指す超ヤベー石!!」
「うん。磁石ね。北はこっちで、北極星は……」
磁石の向く方向と北極星の位置を順繰りに見ると、確かに北極星が真北にあるとは言いづらかった。
「こりゃマジだな…。地軸がズレてやがる」
部長がいつの間にか隣に来て、その場にしゃがんだ。
「おおなんだ、皆その磁石に夢中だな」ひょいと木から飛び降りたコハク。すごい。
「その石はどんな仕組みなのだ？」
私達は全員で水桶を囲み、ゆらゆらとしている磁石をじっと眺めていた。
「これはね、磁石っていって、鉄とかを引き付けるすごい石なんだよ」
「鉄？」と、コハクがぴんと来たように目が開いた。「さっき言ったやつか？」
「あっ」私はどうしたってこんな事に気付かないんだろう。
そうだ。
これ磁石だ。
＊＊＊＊＊＊＊
すみません。なかなか更新が遅いですね……
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くりぼつち長庚(プロフ) - Kさん：スタンリーはいいですよ〜はやくアニメ化することを願う！声優楽しみ！ 神月ティアナさん：分かります！龍水もイケメンですよねぇ！ホワイマンの絡み、って、中々面白いの選びますね笑 (12月23日 20時) (
レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
神月ティアナ(プロフ) - 初コメ失礼します！とてもわかります！絡みが気になるキャラだと毎回上位にいるのが龍水、フランソワ、宝島組、アメリカ組、SAI、ホワイマンなんですよね (12月23日 15時) (レス) @page50 id: 7ac5013380 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - マジですか？！私はアニメででしか知らないので....スタンリーやゼノをGoogleで知ってる程度で....彼らの良さを早く知りたいです！！ちなみに私は千空推しです！ (12月23日 15時) (レス) @page50 id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 初コメント失礼します！最近読み始めたのですが素敵ですねこの作品！胸をキュンキュンさせながら見させていただいています！素敵な作品ありがとうございます！ (12月23日 11時) (レス) id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
長庚(プロフ) - お気に入り100人いきました！皆様ありがとうございます！ (11月22日 22時) (レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長庚 | 作成日時：2023年10月14日 19時
