コハクにヨモギを語る回 ページ25
この回はひたすらにヨモギの蘊蓄を垂れ流す回です。結構つまらないけど読んで欲しい。
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「ヨモギというのだな。なんというか……その辺の草と同じだな」
コハクは辺りの草を見回して言った。
「実はこれが違うんだよね。ヨモギって最強なんだよ」
誇らしい気分になりながら、説明を続ける。
「まず美味しい!天ぷらにして食べるとか!」
「ほう?食べられるのか」
少しコハクがヨモギに興味を示した。目がきらりと光る。食べられるものには興味があるのか。この村の人は本当に食に餓えてるんだなぁ。
「あと怪我にもいいんだ!切り傷とかの出血を止める時とか使えるよ!」
「おお、鍛練中に怪我をしても大丈夫な訳だな!」
「栄養もあってね、βカロテン、クロロフィル、カルシウム、鉄、カリウム、ビタミンA、B1、2、C、それにK!」両手の指を一つずつ折り曲げながら言った。
「べーた……くろろ?」
コハクは目を白黒させた。頑張って理解していたつもりが、駄目だったようだ。申し訳ない。
「まあ、栄養があると言うことだな。他にはあるのか?」
「ありすぎて困るくらいあるよ」私は、へっと息を吐き出す。「ヨモギと言ったらやっぱり薬」
「薬か」コハクが復唱する。私はうん、と頷く。
「血行促進に、安眠作用、アトピー系の薬とか、美白効果に冷え性防止とかその他諸々」
私は言うと同時に肩をすくめた。やっぱりヨモギってさいきょうだ。万能薬並だ。
ストレスなんかで眠れなかったときも、ヨモギ茶を飲むと必ずいつも朝になっていたし。
「なあA、そのヨモギとやらはどこに生えてるのだ?」
ふと、コハクは疑問を呈した。どこに?
「うーん、そこらへんにたくさん生えてるけど……」今も視界にはヨモギが見える。
「ていうか、コハクも食べる気になったとか?」
ヨモギをぺしぺしと手に当てながら尋ねる。コハクは首を振る。
「いや、ルリ姉に持っていこうと思ってな。そんなにすごい薬なのだからな、ルリ姉にはぜひ使ってもらわなければ」
「コ、コハク……」
なんて姉想いの、いい奴なんだ……と感動してしまう。
「これを……」私はヨモギ小袋を取って、コハクに差し出す。「あとクロムの倉庫のも持ってっていいよ」
「なっ、いいのか?」
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くりぼつち長庚(プロフ) - Kさん:スタンリーはいいですよ〜はやくアニメ化することを願う!声優楽しみ! 神月ティアナさん:分かります!龍水もイケメンですよねぇ!ホワイマンの絡み、って、中々面白いの選びますね笑 (12月23日 20時) (レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
神月ティアナ(プロフ) - 初コメ失礼します!とてもわかります!絡みが気になるキャラだと毎回上位にいるのが龍水、フランソワ、宝島組、アメリカ組、SAI、ホワイマンなんですよね (12月23日 15時) (レス) @page50 id: 7ac5013380 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - マジですか?!私はアニメででしか知らないので....スタンリーやゼノをGoogleで知ってる程度で....彼らの良さを早く知りたいです!!ちなみに私は千空推しです! (12月23日 15時) (レス) @page50 id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 初コメント失礼します!最近読み始めたのですが素敵ですねこの作品!胸をキュンキュンさせながら見させていただいています!素敵な作品ありがとうございます! (12月23日 11時) (レス) id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
長庚(プロフ) - お気に入り100人いきました!皆様ありがとうございます! (11月22日 22時) (レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長庚 | 作成日時:2023年10月14日 19時