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朝起きた瞬間、それは始まった。むしろ私がそれによって起こされた。
ベットに体が張り付いているような不快感に、猛烈な気持ちの悪さ。こりゃダメだと脳みそで思うより早く、体が叫び声を上げている。
所謂、体調を崩したというものだろう。
なかなか十分に取れなかった睡眠時間と、疎かになっていた食事のツケとして回ってきた予想以上の具合の悪さに、いかに私が気力で乗り切っていたのかを自覚させられたようだった。そうだ、きっと昨日で気が抜けてそれで一気に。
あまりの気持ち悪さに携帯の液晶を見るのも辛く、それでもなんとか欠席連絡を入れて目を閉じた。
最近は寝る前に仕事のことを考えたり、疲れすぎてすぐに眠れなかったりしていたのに、今日ばかりは私の意識があまりに容易く飛んだ。薬を飲もう、何か食べよう、そんなことすら考える余裕がないまま。
次に目を覚ましたのは、昼頃だった気がする。
今度はとんでもない吐き気に襲われて、ベットから飛び出した。既に私の喉の結界は壊れていたようで、理解するより早く何物でもない何かが口からこぼれた。
鼻にツンとくる不快感にえずき、体がビクッと跳ね上がる。その反動で更に吐き気が襲い、私はトイレへ口を押さえながら走り出した。
便座の前に崩れるように座り込んで口元を押さえた。止まらぬ嘔吐に顔はぐしゃぐしゃになっていただろう。髪の毛は当たり前だが縛っておらず、この騒動で大変なことになっていた。もう何も固形物は出てこないのに、止まらぬ状態で、目から涙、口からは涎と胃液。
ようやく治まった吐き気に安堵しながら、ぼんやりとトイレを見つめる。
これは相当まずいと冷静に別の自分が囁いた。もしかしたら、また吐き気が止まらなくなるかもしれない。その恐怖が私を包み、もう立ち上がる体力もない私は床を這いつくばって、最後の力を振り絞り電話をかけた。彼に。
頼れる人が、私には少なすぎたのだ。
パニックになっていた私は、ごめんなさいと何度も空言のように放ちながら、なり続けるコール音に願った。次第にそれは私の耳鳴りへと変わり、気づけば意識を飛ばしていた。画面の先の彼は電話に出なかった。
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マニ。(プロフ) - まほろさん» ✉️。続編を見ました！面白いです！これからも頑張ってください、ボードの返事とかもお待ちしています💝 (12月30日 18時) (
レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - ささくさん» 素敵な感想を頂けてとても嬉しいばかりです。ささく様にいつかふと、思い出していただけるような作品になっていればと思います。新作も執筆途中ですので、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。長らくお付き合いいただき、本当にありがとうございました！ (12月28日 18時) (レス) id: 0871b431d8 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - ささくさん» この度はご愛読いただきありがとうございました☺️ ありきたりな設定でありながらも家族をテーマにしたこの作品では、私としても考えさせられることがとても多く、時に皆様をお待たせしてしまうことがありました。無事、完結することができ安堵しております。 (12月28日 18時) (レス) id: 0871b431d8 (このIDを非表示/違反報告)
ささく - これからも陰ながら応援しております。新作等の予定がございましたらお知らせ願いたいです。まほろ様の書く小説が大好きな一読者より。 (12月23日 1時) (レス) id: 6670d41b0b (このIDを非表示/違反報告)
ささく - 本当に本当に、言葉にするのが難しいくらいまほろ様の文章に惹かれてしまいました。別作を拝見させていただき、あまりの文章力に魅了されこちらの作品も読ませていただいたのですが、家族の形や愛情の形の本質が詰まっている素敵なお話で胸を打たれました。 (12月23日 1時) (レス) @page41 id: 6670d41b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2022年9月20日 8時
