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そして四度目。
ベランダに干してた服が飛ばされてったと相談すると、「仕方ないなぁ」と世界の果てまである大地から探して取ってきてくれた。でっかいため息付き。
「ほんと、なんでもできるんですね」
「そりゃあなたとは生きてる年数が違いますもん。ちいこい幼女が老婆になって〜、また生まれ変わって大人になって、産んだその子供の子供子供の子供が死ぬくらいは生きてますから」
にしてもなんでも出来すぎじゃねぇかな。
見事俺の家の水漏れを直した彼女に関心しながら、追加報酬だとたまたま冷蔵庫にあったゼリーを渡す。機嫌を直した女は、まさに自分の家かのように寛ぎ始め、どかっとソファーに大きく座った。
ローテーブルを挟んで反対側にあぐらをかいた俺は、肘をつきながら、前々より疑問に思っていたことを口にする。
「宝くじの番号とか当てられるんですか？」
「当てられますよ」
「じゃ教えてくださいよ」
「うわぁ、私そういうお金にうるさい人と結婚したくなーい」
冗談ぽく言った女に「こちらからお断りで」と伝える。女はケラケラ楽しそうに笑った後、珍しく真面目な顔をした。
「宝くじの番号とか、そういうの教えちゃダメなんですよ」
「というと？」
「私一応なんでもやりますでやらせてもらってますけど、ここからはお願いされてもダメって決まりがなんとなくあるんです」
「ふーん。なんか、なんでもやってくれそうですけどね」
「いやいやそれがそうでもなくて。例えば他人の人生を著しく侵害することはダメですね」
「人殺したいとか？」
「んなのまだ序の口ですよ。例えばね、ある一人の人が地球なんて滅んじゃえ〜！って言ったら？ それで惑星一個潰れたら、そんなのいよいよ世紀末じゃないですか」
「まぁ言われてみればそりゃそうですねぇ」
「あとは、誰かの人生を大きく左右してしまうお願いは軒並みNG。なので宝くじの当選番号は言えませーん」
女は俺の目を見ながらノンノンと人差し指を左右に揺らす。
なるほど意外と上手くできているんだなぁと言うのが率直な感想。
為すように為る、為るように為れ。そういうことだろう。
確かに宝くじでウン億当たったら俺は間違いなく仕事を辞めるだろうし、周りの目も変わるはずだ。噂が広まれば大して仲良くもない人から連絡が来ること、まあ想像に容易い。一人の人生を狂わせることに他ならないのかもしれない。
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名無し - 普通の夢小説とは違う何とも言えない夢主の存在がたまらないです。まさかファンタジー（？）系でこんなにハマるとは思ってませんでしたほんとに。めちゃめちゃ面白いのでいつも更新楽しみに待ってます。これからも頑張ってください (4月13日 10時) (
レス) @page6 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 興味本位で見たらどっぷりハマりました。夢主ののらりくらりかわしていく感じがめちゃ好きです。小説の雰囲気も好きです。更新楽しみに待ちます (4月8日 1時) (レス) @page19 id: 5d4eebdee6 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - たれみみさん» とってもとっても嬉しいコメントありがとうございます〜🥲これからも更新続けてまいりますのでぜひご愛読くださいませ(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)ᐢ コメントもお待ちしております！ (2月19日 20時) (レス) id: 0871b431d8 (このIDを非表示/違反報告)
たれみみ(プロフ) - まほろさんの新作とっっっっっっても楽しみにしておりました。入りからずっと最高です…ありがとうございます…この作品の更新楽しみにこれから生きていこうと思いました。ありがとうございます。 (2月16日 18時) (レス) @page1 id: 2e7d03848e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2024年2月15日 18時
