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彼女の歌い出しに安心感を覚えたのは少なくとも俺だけではないようで。
隆二「ありふれたコトバを〜並べるだけじゃなく〜迷いのない真実を伝え続けていたい〜」
Aを挟んで向こう側に立つ隆二からも、のびのびとした歌声が発される。
この後、Aがワンフレーズ歌ったら、サビは俺のパートからだ。
(俺も、なんも気にせずただ歌うしかねぇな。)
A「過ぎて行く〜日常の中、、」
臣「その瞳に〜今僕らの未来が映った〜、アイシテルとあきれるくらい、いつも言って抱きしめるから〜」
隆二「汚れのない風吹く空を〜見上げたその瞬間〜君が思い浮かべる人が〜きっと僕でありますように〜」
イヤモニから届く隆二の歌声と、目の前のファンの皆さんが時折タオルで顔をおさえる姿。
“自分らの歌声に、感動してもらえている。”その実感をやっとできて、鳥肌がたった。
ボーカルのステージがもうすぐ、終わってしまう。
あんなに緊張していたのが嘘かのように楽しくて、歌ってる自分も楽しくて。
直人さんの言っていた“俺らも死ぬほど楽しもう”という言葉をやっと実践できた気がする。
(終わってしまう前にもう一度、ちゃんと見ておきたい。)
初めてボーカルのみでたったステージの姿を。
と、横に顔ごと視線を向ける。
隆二「もしも君が、今日という日を嘆いたのならば〜」
自分と一緒にVBAを駆け抜けた相方の堂々と歌う姿。
一緒にステージに立てて、本当に良かった。と、自然と笑みが溢れる。
臣「僕は必ず、平気な顔で〜、君のために、うたっていよう〜〜」
笑みを抑えきれないまま、自分のパートを歌いきる。
途中ばちっとあいつと目があって。
俺の方を見て、少し驚いた顔をして。
でもすぐ、ふわっと笑いだして。
初めて見るような、満面の笑みに、
あぁ、あいつも、純粋にこのステージを楽しんでるんだ。
なんでちょっと嬉しくなった。
臣・隆二・A「「「愛の詩を、うたっていよう〜〜」」」
このステージを締め括る、俺ら3人のハモリ。
歌い終わると共に、ファンの皆さんから溢れんばかりの拍手をいただいた。
(あの空間が、あのまま続いてて欲しかった)
なんて欲深く思ってしまうほどに、ものすごく幸せな時間だった。
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Meo(プロフ) - かいさん» かいさん、コメントありがとうございます!そうですね、ついに、、笑!主人公ちゃんの作詞する新曲と、次に仲直りするメンバー、どっちも楽しみにしててください、! (2021年5月8日 0時) (レス) id: b1ce756e1e (このIDを非表示/違反報告)
かい - 直己さん主人公ちゃんが作詞したの気づいたんですね!そろそろ直己さんと仲良くなりそうですね!!楽しみです! (2021年5月6日 3時) (レス) id: 5bb012f48d (このIDを非表示/違反報告)
Meo(プロフ) - かいさん» かいさん、コメントありがとうございます!同じボーカル同士、1番関わる2人とは、これから沢山ぶつかり合っていく予定です、、笑少しすれ違い期間長めになってしまうかもですが、、よかったらまた読んでくださいね!! (2021年4月27日 9時) (レス) id: b1ce756e1e (このIDを非表示/違反報告)
かい - 臣くんそんなこと思ってたんですね…主人公ちゃんとボーカルがすれ違ってるような気がしてなんか焦ったいというか何というか…早く仲良くなって欲しいですね…楽しみですっ! (2021年4月27日 2時) (レス) id: 2dd23f5588 (このIDを非表示/違反報告)
Meo(プロフ) - かいさん» かいさん!ありがとうございます!そうですね、ボーカルか、または直己さんか、、、楽しみにしててください笑 あ、でも今回はボーカルの2人目線も少しずつ増やしていこうと思ってます! (2021年4月14日 9時) (レス) id: b1ce756e1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Meo | 作成日時:2021年4月11日 13時