君に出会えたから−４th story−

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いよいよ今年の秋にせまった私の初の映画作品の公開。



その関連の仕事がライブ後、比にならないくらい増えた。




(今日はこのあとバラエティ−のリハで、、ちょっと空いてるな。)



午前から色んなところで雑誌の撮影をさせていただいていたが、午後の仕事まで時間がありそうだから、と、トレ−ニングル−ムに向かった。




(イヤホンないと、落ち着かない。)



昨日寄ったときに忘れていってしまったイヤホンを取りに行こうとしたら、部屋からなにやらにぎやかな声。



そ−っと部屋に入ってみると、登坂さんを中心にメンバ−７人がなにやら盛り上がっていて。



特に、めずらしくトレ−ニングル−ムで漫画読んでる２人が盛り上がっている。




剛典「やべ―、臣さんの役ちょ―かっけぇ！！」

健二郎「ええやん！春山、なんか臣に似とるわ。」


「――――誰ですか？春山さんって。」



と、後ろから２人に声をかけてみると、うぉっ！と良い反応。




剛典「今日仕事じゃなかった？」

「あ、うん。ちょっと空き時間あったから忘れたイヤホン取りに来てて、、」


健二郎「あ、Aみてみ！こいつ！かっこええやろ？！」



と、健二郎さんが持つ漫画をずいっと見せられる。




(めちゃめちゃヤンキ−だけど、、)



なんか特攻服？着てるし。




なんて思ってたら登坂さんに話があると声をかけられた。





(まって、なにかやらかしてしまったっけ、、)



なんて考えているうちに気がついたら部屋には２人きり。




心臓ばっくばくなの聞こえてないかな、とか思いつつ、とりあえず思い当たる事を謝ってみたのだが、見当違いだったようだ。



臣「この、、、“ホットロ−ド”って言う漫画の、、こいつ、主人公の恋人役、、春山を演じさせてもらえる事になった。」



と、さっき健次郎さんの持っていた漫画を差し出された。


「映画、、、」

臣「うん。」

「主人公の恋人役、、」

臣「うん。」


(この男の子を、、、登坂さんが、、、？)


「―――ヤンキ―、、」

臣「―――おい。」


(やばい、声に出てた。)




心の中で思っていたはずの感想が駄々漏れだったようだ。




(でも、、登坂さんが演じるこの恋人を、見てみたい。)





そう思ったらすごくわくわくして、興奮して。
「がんばってください！」って気がついたら声を張って言っていて。









私の言葉に、あのライブのとき以来久しぶりに登坂さんから笑顔がこぼれた。

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