君に出会えたから−４th story−

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“シンプルに、飯行きたいから。”



だからＥＬＬＹをご飯に誘ったんだと、何回も自分に言い聞かせながら先に着いた店でＥＬＬＹが来るのを待っていた。




でも実際に自分の口から出るのはAに関する質問で。



ＥＬＬＹからAから送られてきたという写真を見せてもらったりしてしまった。




(ＬＩＮＥなんて、、動いた事ねぇな。)



三代目のグル−プＬＩＮＥに皆入ってるわけだし、さすがに連絡先は知ってはいるものの、個人で話した事なんてない。





ましてや、Aのトレ−ドマ−ク(？)のトカゲが俺のＬＩＮＥに現れることもない。



(つーかチョイス、トカゲかよ。)



もっと可愛いやつとかあるだろ。なんて、どうでもいいツッコミを心の中でしていたとき、
ＥＬＬＹからドストレ−トに嫌いなのか、なんて質問。






(嫌い、、、じゃねぇんだよ、別に。)



最初は、嫌いとか言うより、もはや興味がなかった。
生意気な奴だってみんな言ってたし、確かにそうだなって思うときもあった。
でも、そこまで。同じグル−プのボ−カルの女。それ以上、特に何も思うことはなかった。





ましてや、あいつに対して羨ましいなんて思うこと、なかったんだ。







臣「ほんとに別に、嫌いとかそういう気持ちはあんまねぇんだよ。話すようなこともないんだけどさ。



たださ、この間のライブで嫌ってほど思い知ったんだよ。あいつの凄さを。」


ＥＬＬＹ「どういう、、こと？」



臣「俺と隆二とあいつの３人でパフォ−マンスする時間があったじゃん、俺も隆二もばくばくに緊張してんのに、あいつすげぇ冷静なの。俺らが隣にいるって忘れてんじゃね？ってくらい、ファンのことだけをまっすぐに見て、あのでけぇステージで堂々と歌うんだよ。」



ＥＬＬＹ「そんな、忘れてるなんて事、、、！」



臣「わかってる。俺の変な妄想だって事くらい自覚してるよ。笑
でもさ、あいつのその佇まいもそうだけど、あいつの歌の力、っていうのかな、あいつの声が会場に響き渡った瞬間、みんなあいつに吸い込まれて、見惚れて。一瞬で全員を魅了しちまうようなあの力に、俺が勝手にびびったんだよ。



一緒のステ−ジに立って歌ってるはずなのに俺や隆二までも引きずり込むようなあの力強さをもったあいつと、自分が同じステ−ジにたってていいのか、、、って。






今の俺では追いつけないような技量の差を、ライブというあの空間で身を持って感じたんだ。」

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