君に出会えたから−４th story−

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直人「えー、お疲れ様です。いよいよ、僕ら三代目にとって初のツアーが今日から始まります。
今日のために、僕らも、スタッフの皆さんも必死に作り上げてきたこのツアーを、必ず、成功させましょう。

また、僕らに会いたい、と今日来てくれたファンの皆さんにも、思いっきり楽しんでもらいましょう。

今日からファイナルまで、誰も怪我なく、そして何より僕らも。死ぬほどこの時間を楽しみましょう！


３、２、１っ！」


「「「ｄｏ ｉｔ！！！」」」



ギラギラの衣装を着て手を繋ぐ私たちとバンドメンバーの皆さん。


直人さんの掛け声と共に、全員で円陣を組んで、掛け声をあげた。


その後、１人ずつ回りながらしっかりとハイタッチをしていく。


健二郎「ぱんっ)がんばろなぁ」

ＥＬＬＹ「ぱんっ)楽しもうね、A」

直己「ぱんっ)――よろしく。」

剛典「ぱちぃぃぃん)よっしゃ、がんばろ」


(いった、、、)


間違えなく剛典の時だけエグい音が響き渡った。


隆二「ぱんっ)―――よろしく。」

臣「ぱんっ)よろしく。」


ボーカルの２人とは、結局目も合わなかった。


(だいじょぶ、、かな、)


と、少しモヤモヤ考えていた時。



ぐいっ


「お、えっ？！」


肩を引っ張られ、誰かの胸の中にいきなり入り込んだ。そのままばっ、と離れると目の前にいたのは直人さん。


直人「今は、ステージに集中して。」

「っ、」


透視されているかのようなその言葉に声がつまる。


直人「AはＥＸＰＧの時とかにもステージ立ってるからあれかもだけど、臣と隆二にとってはお披露目以来だから。きっとすごく緊張してるんだよ。


特に何かしろってわけじゃない。ただ、Aはいつも通り、歌って。
今のあの２人にとっては、俺らの励ましの言葉とかより、同じステージで、ずっと一緒に歌ってきたやつがいてくれる、一緒に歌ってくれているって言う事実の方が安心できると思うから。」


ね？と笑う直人さん。


「―――いつも通りに。」


そう返すと、ニヤッと笑いながら両手のひらを差し出される。


直人「楽しもうね。」

「はい！」



ぱんっっ)









開演の時間。



アリーナ内が暗転して、私たちの今までをまとめたようなビデオが流れて。



真ん中に掲げられた０の中でカウントダウンが進む。




(いよいよだ。)





今はただ、楽しむしかない。






ＬＥＴ’Ｓ ＰＡＲＴＹのイントロと共に私たちの姿が露わになった瞬間、歓声が響き渡った。

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