柱の集い(肆) ページ8
ずっと気になっていた事があるのか、甘露寺が口を開く。
「Aちゃんってすっごくあまーいいい香りがするわね〜私のことは蜜璃って呼んでいいからねっ仲良くしましょっ」
Aもなかなかの人懐っこい性格の持ち主だがそんな人懐っこさは甘露寺には不要なようで、彼女はAの手をギュッと握り可愛い笑顔。
「可愛いっ。蜜璃さん!可愛いですっ。
香りーーそれは」
「へぇ。お前は甘い匂いか、俺は超ド派手な匂いだぜ。派手派手だ!!!」
Aの言葉にかぶって宇髄も彼女の香りについて話す。
悲鳴嶼行冥はジャリジャリと珠数を鳴らして
「…実に興味深い……。私にはまた別の香りに感じる………。とても懐かしい感じがする。」
「はい、皆さんが感じている私からの香りはそれぞれ違うと思います。それが私の体質なんです。」
さきほどの自己紹介の時素っ気ない態度だった伊黒や不死川も自分の話を聞いてくれていると分かりみんな優しい人なのだ、とAは確信した瞬間だった。
「私、稀血なんです。私というか私の一族の女性全員が稀血なんです。中でも私は一族の中で一番濃いんです。なので香りが体の外まで漏れちゃって、鬼が寄ってくる。
だから鍛錬したんです、稀血の香りが漏れないように。鬼にはバレないようになったんですけど人間にはその人によって違う香りがするようになっちゃって。無意識なんです。体質?というか…」
「なるほど!!!それは苦労が絶えなかったろう!!だが!!その稀血というのは鬼に狙われやすいということ!!」
「稀血の香りは私の意識がある限り抑えられます。でも流石に意識が飛んだら無理です。あと、体の外に血が出てしまった時。体力があるうちは抑えられますが、出血が多かったりすると抑えきれません、鬼にはバレます。
なのでその時はーーー私をいいように使って下さい。囮りにでも何でも。」
13歳の少女とは思えない言葉、そして覚悟だった。
「うむ!!いい返事だ!!柱になったら終わりではない!!さらに高みを目指して鍛錬に励め!!」
「はい!ところで煉獄さんって獅子みたいでかっこいいですね」
「そうか!お前と柱になる前に出会っていたら継ぐ子にしていたな!!」
はやくも彼女は煉獄の懐に潜り込んだようだ。
「冨岡さん、あの子相変わらずですね。他人のと心の距離がゼロ。」
「あれは息をするように知り合いをつくるからな」
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お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時