過去の正体(陸) ページ35
「ご実家には藤の花が咲いていませんでしたか?」
「…はい」
珠世の問いにAの表情が曇る。
「やっぱり…勘違いかと思ったのですが…
あなたは鬼舞辻達が襲った藤の花の家のあのお嬢さんなのですね。」
「私を知ってるの…?」
「ーーー見ていました。鬼舞辻が鬼にしたお姉さんがAさんを襲うのを。助けようとしましたが、鬼狩りが来たのでやめたのです。」
「そうだったんですね。
待って、珠世さんは"見てた"んですよね!?」
「は、はい。」
「じゃあ鬼舞辻のほかに鬼がいたか見てませんか!?」
「いました。鬼舞辻と上弦の弐が。」
「やっと…!やっと見つけた…鬼舞辻ともう片方の鬼…!!」
2人の会話についていけず炭治郎が聞く。
「どういうことですか?全然理解が追いつきません!!」
珠世は自分が話していいものかと躊躇っていた。だが、Aが口を開いた。
「前に少し話したでしょう。私の家族の話。
あれは私が9歳の時だから、6年前ーーーーーーー」
彼女は鮮明に覚えているあの日の事を話し出した。
ーーーーーAsideーーーーー
「じゃあさくらと行ってくるから。」
お父さんとさくらは家から少し離れた街まで買い物に行くらしい。
まぁうちが山の中にぽつんって建ってるから街が遠いんだけどね
田舎すぎて嫌になっちゃう。
「いってらっしゃい!お父さんもさくらも気をつけてね。」
私は玄関まで2人を見送った。
よし、さくらも行ったしはやく誕生日会の準備しなきゃ!
「ちょっとA、そんなとこで突っ立ってないで準備手伝ってよ。早くやらないとさくら達帰ってきちゃうじゃない!」
「今からやるの!うるさいなお姉ちゃんは!」
お皿をいっぱい運びながら私に文句を言ってきたのは私の1番上のお姉ちゃん。
いっつも小言言ってきてうるさいの。
何故こんなに私達がさくらが帰ってくる前に、と急いでいるのかというと、今日はさくらの誕生日だから。
内緒で色々準備しているのです。
「じゃあこのお皿一緒に運んでよ。」
お姉ちゃんに言われて一緒に運び、お皿を机に並べる。
お姉ちゃんは手を動かしながらもお喋り。
「しっかし早いもんだよね〜さくらがうちに来てからもう1年か〜。」
「たしかに、はやいね」
お姉ちゃんのいう通り1年間早かったなぁ
実は私たちとさくらは本当の姉妹じゃない。
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お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時