接近(伍) ページ29
そして彼はAの隊服をふいに掴み、ひらりとめくろうとする。
それに気づいたAは義勇の手を掴み、阻止した。
「なにをしようとしてますか!?」
「男に服をおさえさせて腹を見せるのはお前の普通なんだろう。じゃあ俺に見せられないことないだろ。」
「む、無理です!」
「なぜだ」
義勇の圧にうぅ…と言葉をつまらせながら後ろに下がるA。と彼女との距離をつめるようにジリジリと彼女に近づく義勇。
後ろに下がり続けた彼女の背中には壁がぴったりとついていた。
(に、逃げ場がなくなった…!!これ以上近づかれたら恥ずかしくて無理!でもあの子に刺されたこと言いたくない!!)
「義勇さん今日なんかいじわるです!変です!いつもと違う!」
「男に腹を見せるのが普通なお前に言われる筋合いはない」
逃げ場がなくなったAは話を変えようとするがその考えが見破られているのかすぐに元の話題に戻されてしまう。
そうしてる間にも義勇はジリジリと近づいてくる。
Aは我慢の限界だった。
「わかりました!!!怪我してたんです!!お腹!
だから包帯巻くのにたまたま近くにいた無一郎におさえてもらって手伝ってもらったんです!!!」
(心配かけるから怪我した事自体言いたくなかったけどもうしょうがない、あの子の事は言ってないし嘘もついてないから許して!)
「ーーーそんな事だろうと思った」
「えっ?」
「ここまでしないと怪我したとか言わないだろうお前」
「えっ…じゃあ今のは全部心配してくれたから…ですか?」
「半分な」
義勇はそう答えると逃げ場をなくした目の前の彼女の鼻をキュっとつまんだ。
「半分?半分ってどうことっっっはなつままないでくださいっなんでぎゆうさんまでわたしのはなねらうんですかっ」
「消毒」
義勇の言葉の意味が分からずAは首を傾げる。
が、彼がその言葉の意味を教えることはなく満足気に少し笑った。
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お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時