過去の正体(参) ページ32
彼の問いに珠世は優しく微笑んだ。
彼女の美しさに思わずどきっとした炭治郎を見逃さなかった愈史郎は彼を睨んでいる。
そんな愈史郎が何かに気づく。
「!?まずい」
ーーーーーーーー瞬間。
すごい勢いで鞠が壁を突き破って侵入し、部屋中を暴れ回った。
「キャハハハ見つけた見つけた」
そう言って無邪気に笑う鬼の手には鞠が。
再び鬼が投げた鞠は愈史郎の頭部や珠世の体を吹っ飛ばしていく。
炭治郎は不自然に動く鞠に苦戦していたが愈史郎から視覚を貸してもらい、矢印を操っている木の上に隠れていた鬼を見つけた。
この矢印の鬼は炭治郎が、鞠を操る鬼は禰豆子、愈史郎、珠世で相手をすることに。
炭治郎は愈史郎から借りた視覚を利用し呼吸を使ってなんとか鬼を殺した。
鞠を操る鬼は珠世の術で鬼舞辻の名を口にしてしまい、奴の呪いによって死んだ。
先程の鬼との戦いで呼吸を連発してだした炭治郎は力が入らず地面を這いつくばっている。
「珠世様の術を吸い込むなよ人体には害が出る」
愈史郎は布で炭治郎の口元をおさえた。
珠世は殺した鬼の目玉を見て
「炭治郎さん、その方は十二鬼月ではありません。
十二鬼月は眼球に数字が刻まれています。この方にはない…」
そして、鬼から血を採取しながらもう一方の鬼も弱すぎるため十二鬼月ではないだろうと言った。
炭治郎はあれだけ手こずった鬼が弱すぎると言われたこと、十二鬼月はこれよりずっと強いという事に驚いている。
さらに珠世は申し訳なさそうに
「私は禰豆子さんを診ます。薬を使った上に術も吸わせてしまったので、ごめんなさいね」
愈史郎に布をあてられていた炭治郎だったが、ある匂いに気づいた。
(ーーーーーこの匂い………上からか!!!)
炭治郎は顔を上にあげた。
彼の真上には刀を持った人間が舞い降りてきていた。
炭治郎が上を見たのにつられて隣にいた愈史郎も上を見る。
そして瞬時に炭治郎から距離をとった。
その後。1秒もたたないうちに今そこに愈史郎がいた位置に刃を振るったのは先程上空にいた人間。
「かわされたか。炭治郎!大丈夫!?」
「A。やっぱり、匂いがしたと思ったんだ。」
「ーーーーーーーじゃあ気づいてるよね?鼻がきく炭治郎なら。あれは鬼だって。」
Aは珠世と、彼女を守るように立つ愈史郎を捉えていた。
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お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時