出会い(弐) ページ3
足跡をたどり、ついた先に見えたのは女の鬼を捉えている義勇。の顔の真横には斧が。
と、彼の足元に倒れている少年。
Aは目の前にいる鬼に反射的に腰にさげている刀に手を伸ばしながら義勇との距離をつめていく。
ーーーーーーーーーーーその時。
義勇にとらわれていた鬼が一瞬の隙をつき彼から逃れ、倒れている少年に一直線に向かっていく。
((喰われる!!))
義勇とAは思った。が、2人の想像とは全く異なり、その鬼は少年の前に立ちはだかり義勇を威嚇してみせた。
「え、どういう状況ですか。これ。」
「こいつらは何かが違うのかもしれない。」
義勇はそう答え、刀はしまい鬼の首元を打ち気絶させた。
雪の上で気を失い横になっている鬼と少年。義勇によると2人は兄弟らしい
「たぶん他の家族はみんな亡くなってます。西の方の民家が鬼に襲われてました、おそらくあの家の子でしょう」
「そうか。」
「それにしてもなぜこの鬼は人間を食べないんですかね。ずいぶん怪我もしてるし、そもそも鬼になるのに相当体力使うじゃないですか。今すぐエネルギーが必要だろうに、食べない。
私の姉は違いました。義勇さんもみたと思いますけど、鬼になった姉は私を見るなり襲ってきた。」
「それが普通だ。鬼は人間を喰う。こいつらが特殊だろう。」
「ですねえ。なにかいい方向に変わるといいけど。」
どこか遠くの方を見つめて話すAに義勇は言う。
「俺はこの鬼を見逃す。」
「はい。私もそうしたいです。私と同じ思いをする人間が1人でも減るように。
あーあ、でももしこの鬼が人間を食べるようになったら私たち大変ですねっそうなったら義勇さん、一緒にお腹ばっさりしましょうね〜」
「お前と一緒なら悪くないな」
義勇は珍しく笑っていた。
Aは予想外の反応が返ってきて動揺している様子。
(どういう意味ですか!もうっ天然人たらしは義勇さんでしょっっ)
2人のそんなやりとりが終わった頃、気を失っていた少年が目を覚ました。
少年は義勇をみるなりビクっとして近くに寝ていた妹を守るように抱きしめた。
そんなことはお構いなしに義勇は口をひらく。
「狭霧山の麓に住んでいる鱗滝左近次という老人を訪ねろ。冨岡義勇に言われて来たと言え。
今は日が差していないから大丈夫なようだが妹を太陽の下に連れ出すなよ。」
そう言い残すと彼はさっさと姿を消してしまった。
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お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時