ありがとうって伝えたい 🍎 (ページ18)

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絶望ページ18

阿部side

祈るような気持ちで俺たちは外で待っていた。

海野先生と照が話し始めて5分程がたった時、暗い顔をした海野先生が病室から出てきた。

入れ替わるようにして俺達が入ると照、涙をボロボロ流している。

全員、その様子を見て、ふっかの状態はあまり良くないことを悟ってしまった。

悪い答えが帰ってくる、そうわかっても俺は聞かずにはいられなかった。ふっかは俺たちの家族だから。

阿)照...。ふっかはどうだって？

佐)阿部ちゃん...。照の気持ちも考えて。(首を横に振る)

照)佐久間、俺は大丈夫。ふっかは、、。もう、目を覚まさないって言われた。

宮・目)そんな...。

渡)ウソだろ、ウソだよな？容態は良くなってるって言ってたじゃねぇか！

照)ウソだって俺も、信じたいよ。でも、あと数日以内に心臓も...止まるらしい。

佐)マジで...。なにかできることはないの？

照)今のふっかは...、脳死の、可能性が高くて、どんな治療をしても脳が回復することはないらしい。

阿)脳死ってことは臓器提供、するの？

照)分からない、。さっきも臓器提供をすれば、移植された人の中でふっかは生き続けることができるって言われた。でも、今もふっかの心臓は生きようと必死に動いている。それを俺達が勝手に止めていいのか…ちょっと頭を冷やしてくる。

そう言って照はベットから起き上がると病室を出ていった。

それまで堪えていた涙が、みんなのまぶたから堰を切ったように次々と溢れ出した。

ふっか...。お前がいなくなるなんて嫌だよ、、。