56 WN ページ6
数日前、Aが「実家に帰ることになる」との報告。
だけど彼女の顔は、どこか申し訳なさそうで。
A「ちょっと…ウォヌに負担がかかるかもしれない」
WN「えっ？」
A「ほら、一人にさせる訳にもいかないじゃん。だからと言って人間の姿のまま連れて来るのも…何かあれだし…」
WN「うん」
何かを言いたそうな顔をしている。
A「その…お願いがあって」
WN「何？」
A「私が実家にいる時はさ…猫の姿でいてほしい…の…」
なーんだ、そういうことか。
全然負担じゃないじゃん。
WN「うん。いいよ」
A「いいの…？姿変える時、体力めちゃくちゃ要るって言ってなかった？」
WN「大丈夫だよ。ちょちょいのちょい」
その他にも、俺がすっぽり入れるようにリュックを用意するとのこと。
でも極力そこから出ないように頼まれた。
Aのお母さんが猫アレルギーということもあるし、家族は俺のことなんて当然何も知らない。
A「いやでも、見つからなかったらいいんだよな…」
WN「？」
A「家に自分の部屋があるんだけど、そこで2人きりの時だけリュックから出てもいいようにしよ」
そしていっぱい話し合って、今に至る。
リュックから出て来れば、Aの部屋が俺を迎えてくれた。
昔読んでいたであろう本が沢山置いてあって、俺は今すぐにでも読みたくなった。
へえ、こんな綺麗なところなのか。
しかもいい匂いがする。
彼女は「色々無理させてごめんね」と呟いた。
そんなことは全く気にしていなかった。
宥めるように、俺はAの手をぺろぺろと舐めた。
俺はまた、自分の異変に気付いた。
それは、他の猫や動物たちの言葉が全く分からなくなっていたことだった。
人間モードで生活していたが故に「ニャー」だけで意思疎通が出来ていた頃の俺の記憶が思い出せない。
これが"慣れ"というもの？
猫でいた時の方が長いのに。
というか俺、誰にも見つからずにやり過ごせるかな。
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ムルーア(プロフ) - 初めまして💜一気に読んじゃいました！もう素敵で最高です😭😭😭続きがあるなら是非読みたいくらいはまっちゃいました💕素敵な作品ありがとうございます🥹 (12月24日 0時) (
レス) @page29 id: e97b81299d (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - あおいさん» コメントありがとうございます。うわあん！そう言っていただけてとても嬉しいです！是非是非読んでください！こちらこそありがとうございます！ (2022年6月11日 1時) (レス) id: 0ecbff2ba2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - らんさんの作品全て読ませていただいてるのですが、どれもすごく素敵で言葉に表せないほど大好きです、、。素敵な作品を書いてくださってありがとうございます(TT)これからも読ませていただきます!! (2022年6月11日 1時) (レス) @page27 id: 329fc0a6d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らん | 作成日時：2022年5月16日 23時
