ジミン先生のお気に入りは、冷たい (ページ5)

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そう問いかけても、僕の目線の先の子は
ピクリともしない

｢…A、じゃなかった？｣

A｢…チョンです、お願いします｣

確認のためもう一度問いかけると、その子は何故か苗字を強調して自己紹介をした

｢……あ、はい！お願いします！｣

よく分からないけど、
取り敢えず僕はふにゃりと笑ってみせた

……目が合うことはなかったけれど

・

・

その後は、雑談して授業を終えた

僕の雑談の最中でも、クラスみんなが肩を揺らす中

その、A？は1度も動かなかった

むー…A、ね

その子にだけ、僕はわかりやすくハマらなかった気がする

｢…何がいけなかったんだろ、？｣

ﾃﾋｮﾝ｢どーしたの！｣

｢うわ！！び、びっくりした｣

テヒョンがひょこっと前の壁から顔を出した

ﾃﾋｮﾝ｢お気に入りは出来た？？

僕はね、出来たー！｣

そう言うテヒョンは、確かにご機嫌だ

｢僕は、、

……気になる子は、出来た｣

そう、ただちょっと興味がある程度

ﾃﾋｮﾝ｢その子ね、すっごく絵が僕好みでさ！

話しやすいし〜、可愛い！！｣

｢へー、テヒョンがそこまで言うの珍しいね｣

まわりにふわふわお花がとんでるみたいなんだよ〜
とニコニコ話すテヒョンは、

その子が相当気に入ったのだろう

…というか、こいつ音楽の先生なのになんで絵？

ﾃﾋｮﾝ｢ジミン先生の子は？？｣

｢うーん…

話しかけにくい、無愛想、多分可愛い｣

ﾃﾋｮﾝ｢…え！笑

何その特徴、ほんとにお気に入りなの！？笑｣

｢わかんない｣

ﾃﾋｮﾝ｢しかも、多分可愛いってどういうこと？？｣

｢それがさ、1回も目を合わせてくれなかったんだよ

ずーっと眉間にしわ寄せて、下向いててさ！｣

ﾃﾋｮﾝ｢えー、なんかあったんじゃない？その子｣

…確かに言われてみれば、、

｢…あ｣

ﾃﾋｮﾝ｢なに？？｣

｢僕相談のってくるよ、その子の｣

ﾃﾋｮﾝ｢…は？｣

｢明日も1組は授業あるから、

その時｣

ﾃﾋｮﾝ｢うーん、止めはしないけど

あんまり追い詰めないようにね？｣

｢わかってるって｣

そうして、僕もテヒョンも学校を後にする

この時は多分焦っていて、冷静になれなかった

まさかその明日、あんな事が起こるなんて……