メガネのお兄さんと文学彼女

＊今日は何の日だー！！ ページ43

「壮五さん！」




「どうしたの？陸くん。」



「いつもありがとうございます！」



俺はそうお礼を言った。




「‥‥う、うん‥‥。

きゅ、急にどうしたの？」





「今日、4/7は"ありがとう"を



言う日なんですよ！！」






「へえ〜‥‥。


陸、そんなの知ってんだな。」





三月がエプロンを着けながら言う。





「うん！


環が言ってたんだ！」





「ああ‥‥。だから環くん、ありがとうって


言ってきたのか‥。」





「タマ、俺にも言って来たから


お兄さん、そういうの慣れてなくて


思わず飲んでたビール、


落としそうになった。」




大和さんが空のビール缶を持って


部屋に入って来た。





「おい、おっさん、また飲んでんのか？


おっさんだって、アイドルなんだから


体には気をつけろよ。」






「まだ、22だっての！！」







「私の電話に、かかって来ましたよ。


中原さんが"いつもありがとう"、と。



兄さんもかかって来ましたか？」







「おう。かかって来たぞ。


あ、大和さん、かかって来て‥ないとか‥。」





「かかって来たよ。さっきな。



っていうか、お前ら

全員かかって来たんだろ。


言ってたぞー。


"これから、他の方にもそう伝えるんです"


ってな。」







「YES！


ワタシにもかかってキマシタよ！」








「‥‥まさか、本当だとはな‥‥。」




三月が頭を抱える。



そして、スマホを取り出して。






「そういうのは、大和さんだけに

しとけって‥‥。


別に嫌ってわけじゃねぇけど‥‥。


大和さんが嫉妬すんぞ笑笑」




多分、中原さんと話しているのかな‥‥？







「‥‥ああ、はいはい。



大和さんにはそう言っとくから、


仕事行ってこい！


じゃあな！」




電話を切り、三月が、







「大和さんー！！！





"今度、また家に来て下さい。


お稲荷さん、作ってきて下さいね


約束、忘れてませんよね？"


だとよー！！！」







「ミツー！？



そういうのは言わない方がいいだろ！？



それ言ったら、ナギとかが‥‥！」







「マタ‥‥って、前にも行ってたんデスカ！？


ｏｈ‥。ヤマト、大人のカイダンを


のぼったのですね‥‥。」





「あー！違う違う！


お兄さん、健全なお付き合いしてるからな！


何も勘違いするなよ！？」




「とか言って‥‥。


どうせやましいこと考えてんだろ〜？


な〜大和さん〜！！」


今日も騒がしい寮だった。

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