Bonvoyage

並行世界でのますたーちゃん(2) ページ15

、

「そっか____

オルタ______」




顔を歪めた彼女



至る所に生傷ができていた



並行世界での俺___________


性別は違うけれど、並行世界での俺、




彼女は悲しそうな顔をしていた




「大丈夫、オルタ


ちゃんと後始末はつけるから」



オルタの元へ駆け込んだ彼女はそう呟いた




彼女はこちらを鋭い目つきで睨み、

ボソボソとなにかの詠唱をし始めた





「________怠惰、傲慢、憤慨、嫉妬、色欲、強欲、暴食


___________七つの大罪を統べる全ての悪



___________呼び起こせ



___________我が名は夜霧A



___________呼び起こせ！！！」





バァァッと音を立てて、

風が吹き荒れる



「全ての悪___________まさか！！」



全ての悪、


には聞き覚えがあった



ドクターが言っていた



色んな英雄の話を勉強として聞いていた時に
ドクターが

「英雄かと言われると違うんだけど_____

"全ての悪"、と謳われた故人がいてね」



と教えてくれた





「多分この後、ゲーティアの元へ行くんでしょ


言っておくけれど、


ここで倒れたのなら
ゲーティアを倒すなんて夢のまた夢





丁度良いし、お手並み拝見といきましょう」



俺たちの前にはどうしようもない



黒い闇が立ち塞がっていた

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