ヴァイオレット・エヴァーガーデン

＊おいしくかんじた。 ページ9

チュンチュンと

小鳥がさえずる。




「……朝……。」




部屋には日が差していました。




「good morning、A。」







「あ、お兄様……。


おはようございます。」




まだ眠いのでしょうか、目をこすっています。






「おー……。」





「やはり、お兄ちゃんは失礼と思いますので


お兄様、で良かったでしょうか。」






「あー。何でもいいぞ………。」



あ、これは寝ぼけていますね。





「寝ぼけているようですので、
私が作りましょうか、朝御飯。


これでも昔、ギルベルトさんに
教えられていたんです。」





「……あ、ああ。頼む。」




……何故、あの人は一瞬、
間を置いたのでしょうか。


まだ、眠たいのでしょうか。



ーーーーーーーーーー

「ありがとな。A。


作ってもらって。」




「いえ。大丈夫です。


当然の事と私は思いますし。」




「はは、やっぱり、一晩たったと言えども

その性格は変わらないな。」





「……不快に思わせてしまい
申し訳ありません。」




「いやいや、大丈夫だよ！！！


不快になんか思っていないし、

性格は人それぞれだろ？」





「……優しいですね、お兄様は。」





「やさ……！？



……なんか、照れくさいな……！！」




頰を赤く染めるお兄様。





「ところで、こんな単純なもので
よろしかったでしょうか。



苦手なものなどあれば、言ってくだされば
嬉しいのですが……。」






「苦手なもの……。

特に無いな。」





「分かりました。」




初めて誰かとご飯を食べたからか、

とても美味しく感じました。

＊かんこう。→←＊どくせんよく。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す