エバ・グリーン

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「てゆうかさ、単純過ぎない？」








「なにが？」









「…サラダが綺麗だったからって、そんな理由」









「あー、ね」









「それともなに、あたしが翔太の事買い被りすぎてただけ？」









そんな理由で、あんなあざといテクニックにコロッといって、翔太って、そんなにチョロかったっけ。









「まぁそれはほら、あくまでキッカケっつーか、タイミングの問題もあんじゃん？」









「にしてもだよ」









そんな簡単に人を好きになるなんて、翔太があまりに単純で阿呆な男に見えて、なんかちょっと、嫌だった。







ショックだった。








というより、悔しかった、のかもしれない。











「…なんてね。…前までは、そう思ってたけどさ」










チラとも見ずにラーメンを啜るふっかがちゃんと話を聞いてくれていると分かるのは、私だから、なのだろう。










「何で翔太が、可鈴ちゃんを好きになったか、分かった気がした」








「うん」








「可鈴ちゃん、いい子だね」








「うん」









「……あたし、弱いよなぁ」










「俺は、お前のそういうとこ好きだよ」










食べ終わったのか、自分のブラックコーヒーを開けながら一向にこちらを見ないふっかに、相変わらず食べるの早いなと思う。








なんて返すのが正しいのか分からなくて黙っていれば、「俺はさ」とふっかが言った。












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