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「ここは、私が最後に家族旅行で行った場所なんです」

私がそう言うと、コネシマさんがハッと目を開く。

kn「A…もう話しても大丈夫なんか…?」

「はい、皆さんには知っておいて欲しいので」

shp「俺も知りたいっす。大まかの話しか知らないですから」

ut「シッマだけ全部知っとるんか、良かったら話聞かせてくれへん?」

zm「話しにくかったら、無理せんでええで」

「ありがとうございます」と言うと私は、コネシマさんにしか打ち明けていなかった家族旅行の事故の話、今まで独りになるのが怖くて皆を利用してきたことを話した。


「利用していたのは本当にごめんなさい。でも身寄りのない皆さんを助けたい気持ちは本当なんです。私も子供の頃から身寄りのない人間だったので…」

そう言うとゾムさんは「辛いこと話させてごめんなぁ」と逆に謝ってきた。

ut「僕らなんて幾らでも利用してくれてええんやで」

shp「少なくとも俺らはAさんに助けられて良かったって思ってますから」

kn「せやで、だからAはもう独りちゃうんやで」

コネシマさんに思わず「でも、いつかは皆帰ってしまうじゃないですか。そうしたらまた私はあの家でずっと独りなんですよ」と反論してしまう。

私は余計なことを喋ってしまったと思い、俯いてしまった。

こんな事言って皆を困らせるつもりじゃなかったのに。

ボロボロと大粒の涙が流れてきた。

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作者名:じう | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年6月18日 20時

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