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「ここは、私が最後に家族旅行で行った場所なんです」
私がそう言うと、コネシマさんがハッと目を開く。
kn「A…もう話しても大丈夫なんか…?」
「はい、皆さんには知っておいて欲しいので」
shp「俺も知りたいっす。大まかの話しか知らないですから」
ut「シッマだけ全部知っとるんか、良かったら話聞かせてくれへん?」
zm「話しにくかったら、無理せんでええで」
「ありがとうございます」と言うと私は、コネシマさんにしか打ち明けていなかった家族旅行の事故の話、今まで独りになるのが怖くて皆を利用してきたことを話した。
「利用していたのは本当にごめんなさい。でも身寄りのない皆さんを助けたい気持ちは本当なんです。私も子供の頃から身寄りのない人間だったので…」
そう言うとゾムさんは「辛いこと話させてごめんなぁ」と逆に謝ってきた。
ut「僕らなんて幾らでも利用してくれてええんやで」
shp「少なくとも俺らはAさんに助けられて良かったって思ってますから」
kn「せやで、だからAはもう独りちゃうんやで」
コネシマさんに思わず「でも、いつかは皆帰ってしまうじゃないですか。そうしたらまた私はあの家でずっと独りなんですよ」と反論してしまう。
私は余計なことを喋ってしまったと思い、俯いてしまった。
こんな事言って皆を困らせるつもりじゃなかったのに。
ボロボロと大粒の涙が流れてきた。
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