come into flower～Eustoma～vol.3 (ページ31)

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愛の形ページ31

さっさと洋服を着て、

遮光カーテンを少しだけ開けて、

ほんの少し

ジュノの部屋にまだ朝暗い光を入れる。

ソファに置いた携帯が振動して、

私はその横に座って

通知の内容を確認した。

トークはジュノから。

"『よく寝てたな』"

その文面を見て、笑いが込み上げてくる。

"『疲れさせたのは一体誰よ？！』←"

送信すると、すぐ既読が付いた。

そして、素早い返信。

"『笑お前が悪い。そんなつもりはなかったのに。』"

え〜〜私なの？

確かに

あんなに延々と抱かれたのは久しぶりだった。

身体に残る違和感が、

ジュノとの激しい夜だったと思い出させていた。

だから、ちょっと

この部屋が寂しい。

ほんの少しまでジュノが居た部屋。

出る時に、起こしてくれたって良かったのに・・・

そう思った。

"『首、もしかしたら、メイクさんに怒られるかも。』"

そのメッセージを見て、

ハッと我に返った。

携帯の画面を暗くして

自分の首元を見ても、上手く見えない。

だから、駆け足でバスルームに向かって

ジュノが残していった印を確認した。

あ・・・・え、これ・・・。

バスルームの鏡に映る私の首元。

ジュノが残した無数のキスマークと、

ピンクゴールドの細いチェーンのネックレスが付いていた。

ネックレスのトップは、"キスマーク"

よく見ると、光り輝く石が敷き詰められてる。

カカオで連絡がくるってことは、

たぶん電話は出来ない状況。

でも、やっぱり

少しでもジュノに電話をしたくて

その場で電話を掛けた。

すぐに電話は繋がる。

『見た？』

「見た・・・ねえ、これ高いんじゃない？」

『はあ？そこは"ありがとう"だろっ』

いや、そうなんだけど・・・・

いつも記念日や誕生日には

ジュエリーや時計が贈られたし、

珍しい訳ではない。

でも、なんか

色とか

付いてる石とか・・・

じっくり選んで買ってくれたくれた気がしてならなかった。

『モデル起用の、と・・・・(咳払い)色々な意味があるから』

「うん、・・・ありがとう。大切にするね？」

『おー』

まじまじと見ても、

どの角度からみても、

物凄く綺麗。

鏡で見るネックレスに見惚れていた。

『それから、ちゃんと見ろよ』

「え？ちゃんと見てるよ？」

『いや、・・・あ、着いた。一旦切る』

ブツっと切れた電話。

そしてすぐに

カカオが入ってきた。

"『キスマーク』"

"『全身に付いてる』"

え？うそ？