come into flower～Eustoma～vol.3 (ページ22)

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少し憎いページ22

A side

ｼﾞｭﾉ「手がなに・・俺の手があったかいって？(笑)」

ウヨンさんが

バタンとドアを閉めたと同時に、

ジュノが

またジリジリと近づいてきて

ぶつかるぐらいの距離に立った。

「触りたい？(笑)・・俺の手」

ちょっと見上げるぐらいのジュノは、

笑い顔を止めず、

紙袋は一つにまとめたのか

利き手の左手を

私の顔の前に持ってくる。

・・絶対からかってる。

テンパった私の

意味不明な発言に

乗ってくるジュノが少し憎い。

私は

大きいジュノの手を見て、

その手の向こう側にいる

目を細めてるジュノを少し睨みつけた。

「・・・触りたいよ！でも、後で！」

フンって、

ジュノの横を通り過ぎて

足をジュノの部屋に向かわせた。

部屋の前に到着すると、

勝手には開けれなくて

足は止まる。

行き場を無くしてた

ひんやり寂しかった私の手。

ゆっくり歩いてたジュノが追いついて

柔らかく

ジュノの手が触れて

私の手を握ってくれた。

あたたかくて

それだけで

気分は落ち着く。

なのに、私はちょっと

またジュノを睨むっ

ぎゅっと握られたと同時に、

"「ようこそ」"と

開かれたジュノの部屋が

いつものジュノの家の匂いがして、

気持ちは

本当にもっと和らいだ。

「ヤ、後でって、いつ？」

部屋のドアに

寄りかかるジュノ。

このちょっと優しい笑顔をしているジュノに

私は深呼吸。。

ほっっんと・・・

私がこの笑顔に弱いことを

ジュノは絶対知ってる・・・・

「ずるいっ」

「ハハハハ」

ジュノは、

とうとう口を開けて笑い出した。

「さあ〜入ろう」

大きく開けられたジュノの部屋。

私は、手を引いて招き入れられた。

ジュノの部屋には、

ラブソファがあって

小さなテーブルもあって、

そこにジュノは私の荷物を置く。

そして

ジュノはソファに

1人座った。

怒ってない

怒ってない

すぐ素直に言えなくて

わざと逆らった態度をとったんだけど、

結果的に

ジュノが期待する答えを言った気がするし、

考えをも完全に見抜かれてた気がして

それでちょっと膨れてる私。

「座って」

じーっと見つめて、

また穏やかに笑うジュノ。

「分かったから座って(笑)」

ジュノは

空いているソファのスペースを

さらに空けて、

誘導するように

私の手を持ち替えると、

私は

素直に従うしか無かった。