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『…すごいなぁ。』
「Aっ、」
『……う、』
一気に息が苦しくなって、吸おうとする。
弱っていた事実から目を逸らしていた。
怖かった、命途絶えるのが。
でもね、後悔はしてないよ。
俺の夢はとっくに叶ってたんだね。
"それでは、最後に12位のデビューメンバーを
発表します。
我々に、夢を追い掛ける意味を教えてくれた練習生です。"
きっと、俺はもう。
目を閉じたら、すぐに。
ああ、意識がぼんやりして
ふわふわと浮いている感覚になる。
楽しかったなぁ。
皆と、もっと一緒に居たかったな。
"黛A！"
つぅっと、涙が伝って横に流れる。
「……や、ったね、やったよ、A…！！！」
『…き、れいだね』
「A？」
とっても、光がきれいだ。
「…ま、って、いかないで！！！」
幸せだった。
俺が歩いた道は、幸せで溢れてたよ。
だから、泣かないで笑ってて。
その日、一人の少年は
羽が翼に変わり、空高く飛んでいった。
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VBS - この度は完結おめでとうございます。黛くんの心情がとても丁寧に描写されていて読み進めるたびにデビューできなかった他の練習生とリンクし最終話近くから涙が止まりませんでした。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年7月1日 23時) (
レス) id: 48e5768325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時間 | 作成日時：2021年7月1日 15時
