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綺麗だ。
白の衣装があまりにも映えて、天国みたい。
「A。」
『冬馬。』
「…頑張ろうね。」
『うん。』
「俺、Aとペアで歌う瞬間が凄く好き。
…多分、俺は、」
ダメだよ、自分から希望を捨てるなんて。
「…ごめん、ちょっと弱気になった。」
『ん、分かったなら良し。』
隙間時間に何度も何度も振り付けを確認して
忘れないように、必死で刻み込む。
そのせいか、踊り終えた後にはすっかりくたびれて、意識がぼんやりしていた。
本番はもうすぐなんだから。
しっかりしろ、黛A。
「Aくん？」
『…っ、たじ？』
「どうしたんですか、顔色悪いけど…
体調悪い？」
『…ん、大丈夫、』
「大丈夫って、…とりあえず本番まで横になってましょう。尋常じゃなく真っ青ですよ？」
俺は、負けない。
俺は、立ち止まらない。
『…大丈夫、行かなくて良いからっ。』
せっかくのステージだ。
医務室なんて行ったら、心が入れ替わって
集中出来なくなりそうだから。
必死に、たじを止めてふらつきなからも立ち上がった。
本番まで後15分。
頼む、持ってくれ。
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VBS - この度は完結おめでとうございます。黛くんの心情がとても丁寧に描写されていて読み進めるたびにデビューできなかった他の練習生とリンクし最終話近くから涙が止まりませんでした。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年7月1日 23時) (
レス) id: 48e5768325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時間 | 作成日時：2021年7月1日 15時
