●_izw視点 ページ9
「お前、どういうつもりなんだよ」
「辞めるなんて、何も聞いてない」
自分でも吃驚する程冷たい声だった。
普段物怖じしないAも、少し動揺している。
俺の視線の先には「退職願」と書かれた白い封筒。
石橋を百回叩いても渡らないぐらい慎重な彼女は、一体どれだけ悩んで、その紙を書いたのだろう。
「もう疲れたの」
オフィスの連中から、Aが毎晩遅くまで残って仕事をしているのは聞いていた。
だけど、そんな理由で、今急成長を遂げているQuizKnockから出ていくか？
「…業務過多なら、河村と」
「そうじゃないことぐらい、東大王の伊沢さんならわかるでしょう？」
「じゃあ、何なんだよ！」
わかっている。わかっているが認めたくないんだ。
その原因の大半が俺にあることを。
忙しさを言い訳にして、Aとの時間を後回しにしていたこと。
彼女の想いを搾取し、甘え、うぬぼれていたことを。
前に、辞めた川上から「Aさんの事、もっと大切にしてあげてください」と言われた。
お前に言われんでも大切にしてるわ、と言い、別の話を切り出した。
あの時、その意味を深く考えればよかった。
福良さんも、Aさん最近元気ないですよ、と耳打ちしてきた。
傍から見てもわかるくらい、彼女は疲弊しきっていたのだろう。
QuizKnockを始動した頃は、うまく回っていた歯車も、俺がAとのコミュニケーションをさぼったおかげで、かなり錆びている。
テレビの仕事で深夜帰る日が増え、家ではほぼ業務連絡しかしていない。
それでも彼女は俺の帰りを待ち、俺の少ない伝達事項から全体像を把握し、オフィスで的確な指示を出している。
彼女がこの団体を、全国に名前を知らしめるほど大きくしたと言っても過言ではない。
俺は広告塔としての役割の一部しか、果たせてない。
なのに、どうして俺の口は、彼女の功績を素直に賛辞できないのだろうか。
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そのうち(プロフ) - 今回も最高でした…！ぐいぐい押せ押せして相手が断れないような「ご飯これからも行こう」という提案するのも溺愛されてるのも大好きです💕今までのお話もこれからのお話ももう大好きです💕これからも応援してます💕 (2022年3月30日 7時) (
レス) @page18 id: 7f613ac8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぼかみ(プロフ) - ありがとうございます！いつまでもおまちしております:) (2022年2月22日 0時) (レス) id: 66b1b1bb81 (このIDを非表示/違反報告)
アテ(プロフ) - ぼかみさん» >>ぼかみ様、温かいコメント頂きありがとうございます！最近また少し時間が取れそうなので、少しずつ執筆しますね:)気が向いたらまた覗きに来てください！ (2022年2月21日 23時) (レス) id: 01a98e675c (このIDを非表示/違反報告)
ぼかみ(プロフ) - 初コメ失礼します。最高でした...！特に窓の外のkoちゃんのお話が大好きで何度も読み返しています！お体に気をつけて、更新をお待ちしております。 (2022年2月8日 23時) (レス) @page4 id: 66b1b1bb81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそ | 作成日時：2021年10月24日 0時
