【歌い手】ぬこの恩返し【そらまふ】 (ページ3)

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ガチャ、

『よいしょっ、ただいま』

この時間だと動物病院も閉まってるし
とりあえず家に連れて帰って来た

ダンボールを玄関にそっと置くと、
2匹は不思議そうに私を見上げていて。

『ふふ、今日からここが新しいお家だよ』

その姿が愛らしくて、思わず微笑む

「…っくしゅ、」

『あ、濡れたままだと風邪ひいちゃうね、お風呂入ろっか』

そらるが寒そうにくしゃみをしたのを見て
私は慌ててお風呂を沸かしに行った

20分後、

『よし、これでオッケーかな』

猫は基本的に水を嫌がるもんだと思ってたけど、
そらるとまふまふはおとなしかった

ドライヤーで優しく毛並みを揃えて
柔らかいタオルの上に寝かせてあげる

『明日、念のため病院いかなきゃな…』

検査とかしてもらってた方が安心だしね

そう思いながら2匹を見つめていたら、
そらるはすぐに寝ちゃったみたいだけど
まふまふは私の膝に飛び乗って来た

「にゃ、にゃっ、」

『わ、どうしたの？』

「にゃー！」

『頭撫でてほしいのかな…ふふ』

ゆっくりとふわふわな毛並みを撫でてあげると
気持ちよさそうに目をつぶった

『もう…最初はあんなに警戒してたのに、こんなに甘えんぼさんだったなんてね』

可愛いなあ、

少しでも心を開いてくれたのかな、

そうだったら嬉しいな

あの後遊び疲れて眠ってしまったまふまふを
そらるの横にそっと寝かせる

『おやすみ』

いい夢が見れますように