ストロベリーシンドローム

苺より EH side ページ41

することもなくて、ぼーっとベランダから見える月を眺めた。

満月？
まんまるでキレイ


A「キレイだよね…はいコレ」


Aが手渡してくれたのは、ちょっとオシャレなグラスに入った何か←


A「見た目…が悪いのは気にしないでね。初めて作ったから」

「あ。さっき作ってたのってコレ？」

A「そう。ねぇ知ってた？６月の満月ってStrawberry moonって言うんだって」

「すと、スト、え？何？」


そんな発音よく言われたって英語分からない



A「ストロベリームーン(笑)だから作ってみた。ヒョクの大好きなもの！」

「え？あ…」


 
 
もしや…そう思って、飲んでみると……やっぱり！！
イチゴミルクだ。


「イチゴミルク！凄い！」

A「よかった。市販のより甘酸っぱいかも。本物のイチゴだし」

「美味しい！でも何でストロベリームーンなんだろうね？」

A「それね…私も分からない(笑)ただ知り合いから聞いて、たまたま今日だったから…ヒョクが喜んでくれるかなぁって」

「A最高！俺すっごい嬉しい。」


 
 
ぎゅうぎゅう抱きしめたら、背中をぽんぽん叩きながら笑うA

でも一個だけ訂正しなきゃ…
これ重要。


 
 
「俺ね…イチゴミルク大好きじゃないよ？」

A「え!?嘘」

「嘘じゃない。イチゴミルクよりAのことがずっと、もーっと大好き。イチゴミルクが飲めなくても平気だけど、Aがいなかったら生きていけない」


 
 
想いの丈を込めて、更に強く抱きしめたら何故か脇腹をくすぐられた。


 
「ちょ…(笑)」

A「だって、苦しいんだもん(笑)」

「俺の好きの強さだから我慢して」

A「絶対にヒョクの筋肉で締め付けられたら死ぬからヤダ」


クスクス笑う君。
可愛いな。


「来年も、再来年も、ずーっと2人でストロベリームーン見ようね」

A「ヒョクって…無意識で言ってるでしょ？」

「何が？」

A「何でもない(笑)うん。ずっとね？」

「そう…ずーっと」




サラサラの髪の毛を耳にかけて、そっとキスをした。いつもよりちょっとだけ甘酸っぱい。


 
「味もAのが美味しいよね」

A「変態(笑)」

「変態な俺も好きなくせに！」

A「そうだよ。……って自分で言っといて照れてるし(笑)」


 
いつまでも、笑い合う俺達をストロベリームーンだけが穏やかな光で見つめていた。

end…

またまたあとがき＊修正＊→←いつかの日常 EH side

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