ストロベリーシンドローム

最後に残るのは… ページ22

悩んでも悩んでも、キスしてしまった事実は消えないし…電話もこない。


  

 
ヒョクチェさんのことを好きって気持ちも簡単にはなくならない。


 
 
私の肌も白くはならないし…
いや、白くなっちゃったら怖いけど←


 
 
淡々と日々の業務をこなす。
好きなことを仕事にしてよかったって思う。


 
 
目の前のことに集中してればいいし、アニマルセラピーじゃないけど…動物と触れ合うことで心が落ち着く。


  
 
ヒョクチェさんが来ない間……お母様とお姉様は来店してくれた。


 
 
そっか…
こうやってフェードアウトされれば、関わらなくてすむし…キスだけならただの事故だ。


 
 
二週間……
何も考えないようにしてたら、あんなに乗せてもらってた車も私は忘れちゃったみたいで(汗)


 

 
ぼーっとして歩いてたら、後ろからクラクションを鳴らされて肩がビクッと上がる。


 
EH「わざと？」


振り返り、久しぶりに見た彼は、少し無表情でいつもと違う。


 
答える前に、背中を押されて助手席に押し込まれた。


EH「送るから…シートベルトして？」

「え…あの…？」


溜息を吐いて私にシートベルトをしてくれた。


 
沈黙の車内。

いつもより荒い運転。

いつもと同じイチゴミルクの香り。


 
 
彼の考えがまったく読めない…


私は都合のいい女…ってことなのかな？


それならいっそ…気持ちを伝えて重い存在って分かってもらった方がいいかも。


 
悲しみ…とか、憎しみ…なんかじゃなくて…


 
今の私の気持ちは…逢いたかった…恋しい…好き…って気持ちだけ


 
 
 
だから…未練なんか残らないようにキッパリ、バッサリ振られよう。


 
窓の外を眺めてそう決意した。

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