41 ページ42
ペンギン)了解です！
こっちは任せてください、キャプテン！
元気良くペンギンが返事を返してくれた。
それを聞いて、ふっ、と笑うと船内へと入っていく。
途中、イッカクとすれ違ったので、リルの部屋の場所を訊いた。
奥の方の、倉庫に近い部屋だ。
辿り着くと、とりあえず扉を叩く。
ロー)……リル、いるか？
リル)………
返事の代わりに、扉が開かれる。
不安げなリルと目が合うが、それも当然といえば当然のことだ。
出会ったばかりの海賊に、助けられて島から脱出してしまったのだから。
戸惑うのも、無理はなかった。
ロー)いきなり連れ出されて、困惑してるだろうが……とりあえず、今から言うことを守ってもらう。
リル)………？
ロー)お前を屋敷から連れ出したことで、あの変態研究員は海軍を使ってお前を取り戻そうとするだろう。
もちろん、海軍としては、海賊である俺たちを捕まえることも目的に入る。
おそらく……これからすぐに、俺たちは海軍と戦闘になる。
その間、お前は外に出ないようにしてくれ。
部屋の外に出て、万が一にも誰かに連れ出されるようなことがあったら、困るからな。
落ち着いたら迎えに来る。
それまで、この部屋で待っててくれ。
リル)…………分かった。
ロー)……安心しろ、お前には何もしない。
この部屋も、お前専用に用意した部屋だ。
リル)私……専用？
ロー)うちの船員たちは、お前が気に入ったらしい。
そのまま船に乗せてほしいとまで頼んできた。
だから……『これから』は、うちの船で生活してもらう。
リル)…………これ、から…………
この先の未来に、希望も持ってなかったらしいリル。
『これから』という言葉に、不思議そうな顔をしていた。
ロー(言われたことがないのか………？
いや……違うな。
リルは、今後の未来で自由になれることはないと諦めていた筈だ。
それが、出会って間もない海賊に助けられて、縛られる生活から出られたんだ。
これからのことを考えられるとは、夢にも思わなかったんだろう………
だから戸惑ってる。
今の現状に。)
リルの存在は、海軍が隠してきたようなものだ。
普通に考えても、助けてくれる誰かがいたとは考えにくい。
まして……自由にしてくれて、そのまま連れて行ってくれる人間がいるとも、思わなかっただろう。
これからの未来のことを考える……そんな普通のことさえ、彼女はできなかったのだ。
突然のことに、戸惑うのも無理はなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レスタ(プロフ) - 一応、私の推しがローさんなので、オリ主とローさんでエンディングを迎えるつもりです。今だに『推しオチ』を理解してないですが……上記の通りだと言うのでしたら、可能な範囲で書かせていただきます。まだ未熟な面もありますが、更新をお待ちいただければと思います。 (6月2日 6時) (
レス) id: 7855a2e8dd (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - できればトラファルガーローオチでお願いします🙏 (6月2日 2時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
レスタ(プロフ) - 初めまして、コメントありがとうございます。ローさんオチ……と呼んで良いのかは分かりませんが、こちらはハートの海賊団を中心とした話になります。舞台は映画のスタンピですので、映画の内容とも被ります。 (6月2日 2時) (レス) id: 7855a2e8dd (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - この小説はトラファルガーローオチですか？ (6月1日 23時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レスタ | 作成日時：2023年5月13日 0時
