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リル)……………
パディック)さぁ、やっと研究の続きが出来る………
今日は寝かせないぞ?
研究と一緒に、お前の身体に叩き込んでやるからな………
私が居なければダメな身体にしてやるからなぁ………!!
リル)…………
嬉しそうに高笑いするパディック。
リルは……身体を震わせて、涙を流すことしかできなかった。
パディック)では……早速研究室に行くとしよう。
そこで血液採取してから、また新薬を試して………やりたいことが山程あるんだ。
時間なんかない、さっさと始めよう………!
自分のことしか見えていない。
先を歩くパディックに、リルはついていった。
薄暗く、長い廊下を歩く音だけが響き、その間もパディックはずっと嬉しそうに独り言を呟いていた。
時折「あの薬を………」や「血であれと………」という言葉が聞こえてきて、どうやら研究に関する独り言のようだった。
それを聞きつつ、リルは抵抗もせずついていく。
そうすることしか、自分には出来ないからだ。
助けなど、来ない。
来る筈もない。
肩を落とし、また涙が溢れてきた………その時だった。
後ろの方でガシャン!という、大きな音が響いてきた。
何事かと思い、パディックが振り返る。
音は、少し遠かった。
おそらく空き部屋からだろう。
パディック(何の音だ………?
この辺は見張りの海賊たちも居ない。
研究に関する物が多いから、あまり立ち入らせないようにしてた筈だが………)
警戒しつつ、様子を見るが……音がしてからは、何も起きなかった。
パディック)………気のせいか。
どうせ何かが自然と落ちた音だろう。
まったく……こっちは忙しいんだ。
これから私の白狼ちゃんと、やることがあるんだからな………
それを邪魔されちゃたまらん。
おい!さっさと行くぞ!
リル)っ…………
いきなり手首を掴まれて、歩かされた。
行きたくなかったが……抵抗など、できる筈もなく。
嫌がれず、何も出来ない自分に涙がこぼれたが……空いている手を、誰かに掴まれて動きが止まった。
パディックは、違和感に気付いて振り返った。
リルの手を掴んでいたのは………
ロー)まったく………
海軍の研究員ってのは、抵抗もできねぇ女に……平気で乱暴すんのか。
パディック)お……お前!
何処から入ってきた!?
いや、それよりも………その手を放せ!
お前が触れていい女じゃないんだ!こいつは!
ロー)そっくりそのまま返してやる。
お前こそ……こいつから手を放せ。
気軽に触っていい女じゃねぇんだよ。
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レスタ(プロフ) - 一応、私の推しがローさんなので、オリ主とローさんでエンディングを迎えるつもりです。今だに『推しオチ』を理解してないですが……上記の通りだと言うのでしたら、可能な範囲で書かせていただきます。まだ未熟な面もありますが、更新をお待ちいただければと思います。 (6月2日 6時) (レス) id: 7855a2e8dd (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - できればトラファルガーローオチでお願いします🙏 (6月2日 2時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
レスタ(プロフ) - 初めまして、コメントありがとうございます。ローさんオチ……と呼んで良いのかは分かりませんが、こちらはハートの海賊団を中心とした話になります。舞台は映画のスタンピですので、映画の内容とも被ります。 (6月2日 2時) (レス) id: 7855a2e8dd (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - この小説はトラファルガーローオチですか? (6月1日 23時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レスタ | 作成日時:2023年5月13日 0時