新たな場所と仲間たち、不器用な優しさに触れて ページ33
それから、ラビたちと一緒に教団へと向かって旅を始めたミキとくー。
教団までは距離があるため、何度か違う町で泊まることになった。
時には野宿もした。
だが…ミキには初めての経験だった。
向かう途中で、ラビたちとも仲良くなれて、色々な話をした。
神田とも、少しは話せればいいのに……と思っても、うまくはいかない。
しかし、冷たい言い方はやめてくれたのか、時々気を遣ってくれた。
ラビ)……ミキちゃんって、意外と逞しいさね。
ミキ)た、逞しい……！？
どこがです！？
ラビ)いや……だって、意外にも野宿とか楽しんでたし………
ミキ)あ……それは……その、初めての経験だったので、つい……楽しんだというか………
ラビ)なるほど。
初めてだったんさね。
それならそうと言ってくれさ。
楽しませてのに。
神田)野宿に楽しむも何もないだろ。
ラビ)ユウってば……そりゃそうかもしんないけどさぁ………
このやり取りも、何度目だろう。
見慣れると微笑ましくなる。
そして…………
ラビ)………さ、着いたさ！
ミキ)…………
高い崖の上……そこに建つ、黒く高い塔のような建物。
これが、黒の教団…その本部だ。
ミキ)……実際見ると、大きい………
ラビ)今日からここで暮らすことになるんさ。
ミキ)そ、そうだよね………
エクソシストになれなくても、別の部隊で役に立つことがあるかもしれない。
ミキ(ここに来れただけでも……私は十分だって、言えるけど………)
あの人に近づけた。
それだけで、心の中では満足していた。
教団の玄関へ近づくと、大きな扉の真ん中に顔が。
名前の思い出せない門番をじっと見ていると…にゅっ、といきなり動き出した。
ミキ)っ……！？
驚いて、反射でラビの袖を掴んで、彼の後ろに隠れてしまった。
ラビ)大丈夫さよ、襲わないから。
ミキ)う、うん…………
神田)…………
おそるおそるラビの後ろから出てきて、門番の前に立つ。
彼の役目は、ここに立つ者がアクマかどうかを見分けること。
身体にアクマの血が流れていると、ブザーとともに『こいつ、アクマ〜！！』と叫ぶのだ。
それも、漫画で見た。
しかし、自分にはアクマの血は流れていない。
無事に中に入れるはず。
ミキ)…………
無事に開門してくれて、中へと入る。
玄関から先は、黒の壁。
迷いそう……と、思っていると、前から白い服の長身男性がやって来る。
彼がコムイだ。
コムイ)初めまして。
僕は科学班室長のコムイ・リー。
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レスタ(プロフ) - コメントありがとうございます。そう言ってもらえてよかったです！皆さん、読んでくれるのはすごくありがたいのですが、やっぱり一言もらえると助かります。本当にありがとうございます。 (2020年1月29日 18時) (
レス) id: 3cd98c2f43 (このIDを非表示/違反報告)
シャル♪黒猫愛しすぎてヤバイ(プロフ) - 小説拝見させていただきました。転生ものあまり読んだことはなかったのですが、とても面白かったです！主人公ちゃんがいても全然違和感無かったし、なにより文章の書き方が上手い！！ (2020年1月29日 18時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レスタ | 作成日時：2019年6月17日 3時
