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ミキ)………あ。
左手首に、小さな水晶の付いたブレスレットがつけられていた。
水晶は、淡い水色の光を弱々しく輝かせており、先程まで手に持っていたものと同じであることをわからせてくれた。
ミキ)この水晶……何か力があるのかな………？
くー)わからないです………
でも、主さまが身に付けられた、ということは……
ミキ)………まさか、イノセンス？
くー)かもしれないですね！
ミキ)…………
本当に、イノセンスなのだろうか………
座り込んだまま、しばらく疑った。
しかし……すぐに現実を思い出す。
淡い光を放っていた水晶や周りの光が、徐々に消え始めていたのだ。
ミキ)わ……！
待って、消えないで……！
お願いっ…………！
慌ててそう言うと……水晶から光が放たれ、辺りを照らしてくれた。
ミキ)…………
くー)こ、これは………
どうやら、イノセンスというより……『魔術の水晶』だったみたいですね。
ミキ)魔術の水晶？
くー)主さまへ贈られた、主さまだけの特別な力のことです。
本当は、ボクが一緒に持ってくるはずだったんですが…どこかで落としたみたいだったです…………
ミキ)それって………
じゃあ、私は……偶然にも、くーが落とした水晶を拾ったってこと？
くー)そういうことになるです………
ミキ)………私だけの力………
何が出来るのかな………？
くー)攻撃はもちろん、傷を癒したり出来るですよ！
あ、でも、攻撃術より、癒しの術の方が使いやすいかもです。
ミキ)ふぅん………
まぁ、使って慣らしていった方がいいかもね。
まずは……ランタンの火をつけないと。
こういうのって、念じると出来るのかな？
くー)はいです！
ミキ)…………
ミキは、ランタンに左手を近づけ、『火をつけて』と念じた。
すると……ランタンに火がついた。
ミキ)おぉ………！
火がついた！
これで帰れるね。
くー)主さまって……時々勇ましいですね………
ミキ)まぁ……女らしく育ってないしね………
言いたくない、という表情をしていたらしく、くーは慌てて何も言わなくなった。
ミキ)さて、帰ろうか。
女将さん、心配してるだろうし……怖かったけど、綺麗な景色を見せてくれたから。
立ち上がり、泉へ顔を向けてから…村へと歩き出した。
すっかり夜になってから戻ったから、女将が心配していた。
泉での出来事は話さず、嘘をついて部屋へと早々に戻り、その日は眠った。
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レスタ(プロフ) - コメントありがとうございます。そう言ってもらえてよかったです！皆さん、読んでくれるのはすごくありがたいのですが、やっぱり一言もらえると助かります。本当にありがとうございます。 (2020年1月29日 18時) (
レス) id: 3cd98c2f43 (このIDを非表示/違反報告)
シャル♪黒猫愛しすぎてヤバイ(プロフ) - 小説拝見させていただきました。転生ものあまり読んだことはなかったのですが、とても面白かったです！主人公ちゃんがいても全然違和感無かったし、なにより文章の書き方が上手い！！ (2020年1月29日 18時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レスタ | 作成日時：2019年6月17日 3時
