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〜マサイside〜


俺でいいのかな、なんて言ったのには複雑な気持ちと、その理由があったから。


Aちゃんはこちらに用がない時は部屋にいる。今もそうだ。


それもAちゃんなりの気遣いなのかもしれないが。


なかなか部屋から出てこないと、嫌われているんじゃないかって心配になる。


でも、目が合うと笑ってくれて、いつも優しくて。


可愛らしいけど、時々見せる凛とした顔はとても綺麗で。


毎日俺達のために一生懸命で。


そういう姿を見ると、嫌われてる心配なんて一瞬で吹き飛んでしまう。


期待しては、やっぱり違ったなって、勝手に心配になってる。


感情が振り回されている。


そんなことを、昨日の動画を見返しながら思った。


でもまあ、Aちゃんがシルクの疑問に対して「悪くない」と言ってくれたのは、嬉しかった。


特別仲が良いってわけでもないんだろうとは思ったけど。


と、Aちゃんが来たので、動画を閉じて、作業に戻る。


貴「お疲れ様です。」


そう言って、コーヒーを入れてきてくれた。


「ありがとう。」


Aちゃんは微笑んで、立ち去ろうとする。


その後ろ姿を見て、1人になることが酷く寂しく感じて。


「ねぇ。」


考えるよりも先に口からそれが出てきてしまった。


Aちゃんは振り向いて、こちらを見つめる。


困らせてしまうかな、なんて考えが出てきたが、もう遅かったようだ。


「えっと……その…少しだけ…ここにいて…くれません…か…」


咄嗟に呼び止めてしまったせいで、何と言うのかも考えておらず、変な言い方になってしまった。


Aちゃんは少しの間きょとんとして、すぐに笑顔を見せる。


貴「はい。」


そう言って、俺の隣に腰掛けた。


今になって自分がしたことに恥ずかしさを覚える。


「俺、1人でいるの、なんか寂しくてさ…」


呼び止めた理由と照れ隠しで、そう言った。


貴「えっ…そうなんですか…?」


頷くと、Aちゃんは少し間を空けて、口を開いた。


貴「…私、邪魔になるのかと思って……」


その言葉に驚きつつ、俺はまた思ったことを口走る。


「邪魔だなんて、思ったことないから。」


Aちゃんは「すみません。」と笑って、俺の好きな表情を見せた。


Aちゃんが隣にいてくれたその時間が幸せで、甘えてしまうようだったが、呼び止めた自分に感謝する。


それからAちゃんは俺から見える所にいてくれるようになり、距離と仲が縮んだ気がした。

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マサイ愛 - 更新頑張ってください!(*^▽^*) (2020年1月30日 20時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
とびじゃす#(プロフ) - もちきなこさん» すいません。更新ふぁいとです! (2018年9月27日 16時) (レス) id: 7955539d5f (このIDを非表示/違反報告)
もちきなこ - とびじゃす#さん» 大丈夫ですよ!いつもコメントありがとうございます!これからも読んでくださると嬉しいです! (2018年9月27日 16時) (レス) id: 0ae4718a03 (このIDを非表示/違反報告)
とびじゃす#(プロフ) - もちきなこさん» あ、すいません。もうしません。ほんまにすいません。 (2018年9月26日 23時) (レス) id: 7955539d5f (このIDを非表示/違反報告)
ここなっつ - もちきなこさん» はい!じゃあもう一度見返しときます!笑笑 (2018年9月26日 20時) (レス) id: df38677796 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちきなこ | 作成日時:2018年8月17日 12時

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