1 ページ3
「ッ！！」
ドンッという音を聞いて、思い切り腰を打ったことに気づいた。
一瞬だけ落ちるような感覚になったのは気のせいだろうか。
なんとか体を起こし、辺りを見回す。
「………」
…どこ……
寝室のようだが、私の家ではないことは確かだ。
見たことのない、知らない部屋。
そう理解した途端、私の頭は真っ白になる。
これでも頭の回転は速い方だが、思考が追いつかない。
とりあえず、ここに来るまでの記憶をたどる。
いつものように、音楽を聴いていたところまでは覚えている。
なのに、そこからがどうにも思い出せない。
誘拐されたというのは考えにくい。家を出た覚えもない。
いくら考えても答えは見つからず、分からなくなる一方だった。
もう一度部屋を見回してみると、物は整っているが、明らかに女性の部屋ではない。
…男性の部屋だろう。
恐怖を感じ、不安が大きくなっていく。
誰かいないのだろうか、と思ったその時、ドアの向こうから声がした。
しかも複数の…男性の声だ。
気配がだんだんと近づいてきて、恐怖で体が動かない。
突然ドアが開き、そこには背の高いスラッとした体型の男性が1人。
私は声も出せず、息を詰まらせた。
きっと、情けない顔をしているのだろう。
その男性は目を見開き、「えっ」と小さく声を漏らしたかと思うと、引き返して行ってしまった。
向こうの方からドッキリだとか、騒がしい声が聞こえる。
またすぐにその男性が来て、驚いた表情のまま、私を見つめる。
静かにドアを閉めて、私に近づいてくる。
腰が抜けてしまって、立ち上がれない。
その男性は私の前にしゃがんで見つめてくる。
？「えっと……大丈夫…ですか？」
思っていたのとは違う、優しい言葉に、上手く言葉が出せない。
？「…立てる？」
そう言われ、力を入れて立とうとするが、腰が抜けたままで、自分の力では立てなかった。
？「…ちょっと…ごめんね。」
スッと手がのびてきて、怖くなって目を瞑った。
が、男性は私を優しく抱き上げ、近くにあった椅子に座らせてくれた。
そして、また私を見つめて言う。
？「…いきなりで悪いんだけど…どうしてここに…？」
どうして…？
「…分かりません………」
なんとか絞り出した声で、正直に答えた。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 382人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マサイ愛 - 更新頑張ってください！(*^▽^*) (2020年1月30日 20時) (
レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
とびじゃす#(プロフ) - もちきなこさん» すいません。更新ふぁいとです！ (2018年9月27日 16時) (レス) id: 7955539d5f (このIDを非表示/違反報告)
もちきなこ - とびじゃす#さん» 大丈夫ですよ！いつもコメントありがとうございます！これからも読んでくださると嬉しいです！ (2018年9月27日 16時) (レス) id: 0ae4718a03 (このIDを非表示/違反報告)
とびじゃす#(プロフ) - もちきなこさん» あ、すいません。もうしません。ほんまにすいません。 (2018年9月26日 23時) (レス) id: 7955539d5f (このIDを非表示/違反報告)
ここなっつ - もちきなこさん» はい！じゃあもう一度見返しときます！笑笑 (2018年9月26日 20時) (レス) id: df38677796 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちきなこ | 作成日時：2018年8月17日 12時
