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「ねえ目ぇ閉じて」
少し歩いて、あいつは振り向き、言った。
「は、なんで?」
「いーから」
仕方なく目を閉じると、あいつの冷たい手が俺の手を引っ張る。
「……気をつけてね。デコボコしてるから」
「目を瞑らせてんの、お前だから」
「はいはい」
適当な返事が返って来てから30分くらいが経った。
「……よし!目ぇ開けてもいいよ」
同時に繋がれていた手は解放される。
俺はゆっくりと目を開ける。
すると__
「…………」
「メリークリスマス。君」
目の前には色とりどりの街の灯りが灯っていた。
クリスマスだからだろうか、青とか、緑とか、色々な灯りが小さく見える。
一言で言うと、絶景 だ。
俺たちの病院は山の深くの方にあるので、こんなに近くに街があるだなんて思わなかった。
「……ドヤ顔。うざい」
何か言わなくては、こいつに感動しているところを見られたくない、そう思って言ってみる。
「感動しながらでもそんな憎まれ口叩けるんだ」
「るっせーよ、バーカ」
「口が悪いよ。今日、メチャクチャ頑張って探したんだからね。あー、寒かった」
大袈裟に芝居がかった言い方をするあいつ。
無性に腹が立ったが、ここは素直に言っておこう。
「……ありがと」
「ふふっ、どーいたしまして」
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浅野月愛 - 面白いです (2019年2月12日 17時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
トモちゃん(プロフ) - あいうえおさん» ご指摘ありがとうございます!cssを変えます!わざわざ本当にありがとうございました! (2018年4月8日 13時) (レス) id: edfa84a452 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 失礼致します。コメ欄が非常に読み辛く、目次もごちゃごちゃしていて…デザインなのは解るのですが、どうにかなりませんかね? (2018年4月8日 12時) (レス) id: 8639838cd3 (このIDを非表示/違反報告)
トモちゃん(プロフ) - 未旺さん» ありがとうございます!そう言ってもらえると励みになります! (2017年12月30日 14時) (レス) id: edfa84a452 (このIDを非表示/違反報告)
未旺(プロフ) - トモちゃんさん» いいえ!大丈夫です!!とっても面白くさくさく読んじゃいます!続きも楽しみにしてます!! (2017年12月30日 14時) (レス) id: cb33e73b7d (このIDを非表示/違反報告)
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