21話 ユニーク魔法 ページ24
Aside
『…はぁ』
ろくに眠れず、夜中に目を覚ました
ここ最近、妙な夢を見るようになった
起きたら身体が怠いがそれと反して気分が良い
良いと言われれば良いし、悪いと言われたら悪い
それで夢の内容といえば、黒髪黒目の特にパッとするところの無い女の子がいて
部屋で沢山の本を読んで笑っている映像が殆どだった
でもウチはその女の子に酷い既視感を覚えたんだ
なんかこう…昔の自分を振り返っている時のような、懐かしさを
夜の暗闇で満たされた部屋に、魔法で小さな光を灯す
ふと何気なくマジカルペンの魔法石を見た
そして、息を呑んだ
喉からひゅ、という音が聞こえる
マジカルペンが、半分黒く染まっていた
汚れだと思いたくて擦ってみても落ちない
何故?如何して?
自分としては魔法を酷使した記憶は無い
ストレスを感じるようなことも今の所ないし、きちんと毎日寝ている
ずきん、と頭が痛んだ
自分の魂が内側から壁を叩いて何かを訴えている
聞いてはいけない、気付いてはいけないと心が叫ぶ
心の中がぐちゃぐちゃに掻き乱されている
意識が混乱する
思い出さないで
記憶の蓋を開けろ
開けないで
自分の奥底に眠るモノに気付け
気付かないで
魂の叫びに耳を傾けろ
耳を傾けないで
全てを
さすればきっと、
身体に衝撃が走る
ナニカが自分を満たす
全身に力が迸る
「貴女にはきっと、ユニーク魔法がある」
この世界に来てすぐに学園長に言われた言葉が脳裏をよぎる
気付けば言葉が零れ落ちていた
『
ぷつん、と糸が切れたような感覚と一緒に意識が暗闇に沈んでいった
(世界は私のもの)
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作者名:ピースサイン | 作成日時:2021年3月28日 23時