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2話 ヽヽ ページ3

「それは知ッてるわ」
中原はすんっ、と落ち着く

『なんで急にノリ悪くなるんだよ』
不満気に頬を膨らませながらそう云う

「知らねェよ」

だが中原が叩きつけた地面には亀裂が入っていた
Aは震えた。それはそれは恐怖で震えた

相手の異能を無効化することもでき、それなりに体術を学んでいるAであったが
いざとなった時男などと戦うと男女の力の差で負けてしまう

だから純粋な異能なしの力で地面に亀裂を入れられる中原は恐怖の対象になった

「2人とも私を置いて行かないでくれるかい…?」

途方に暮れた顔をして涙目で太宰は云った


『あ、ごめぇん』
「チッ」

それに対し2人は真顔、中原に至っては心底面倒臭そうで謝罪の言葉さえ言っていない


「反省の色が微塵も感じられない…!!」

感情の篭らない言葉に太宰は悔し涙を零した


どちらにせよAは太宰に対することに反省なんて要らないと考えていたのだが。

『話戻すけどさ、』
本来の目的を見失い話がズレにズレまくっていたので軌道を戻す

「おう」
先刻までの面倒臭そうな表情はどこへやら
短く中原は返事をした

「逸らしたのは君達じゃないのかい!?」

悲痛な叫び声を太宰は上げた


『もし仮にやったとしてさ、失敗したらどうするん??』

が、当然のように無視される

「だな」
中原はその意見に同意を示した

「うっ、で、でももう事件は解決したんだしいいでしょ!」

ようやく話に入れた太宰が痛いところを突かれたというような顔をする


『まあ…やってみるか』

ついこの前まで大きな事件がポンポンと起こる所為で
流石に疲労が溜まっていたAだが、
このところは何も無さ過ぎて詰まらないと思っていたのだった


「まじかよ手前ェ!?」

Aを見て信じられないというように目を見開いた中原


『さ、やろ』
やるなら気が変わらないうちにね、と云った


「………………………え、?いいの?やる!?やった!」
数秒間停止する太宰

『なんだ今の間』


AがあっさりとOKを出したことで唖然としていたが、すぐ気を取り直し喜んだ


「はァ、これ生きて帰ったら首領に叱られる奴じゃねェか」

Aまで乗り気ならば仕方がない、と
中原はやれやれと肩を竦めながらお手上げだと両手を挙げる

「まあまあ、じゃっせーのっ!」


太宰が合図を出す

それに合わせて全員が飛び込んだ



水に身体がぶつかる衝撃が3人の身体を襲い、大きな水飛沫を上げる



誰も居なかった川辺に3つの大きな花が咲いて消えた


(さよならこの世界(ストレイドッグスの世界))

3話 ツイステッドワンダーランドへようこそ→←1話 トリップ


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作者名:ピースサイン | 作成日時:2021年3月28日 23時

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