Dear Friend, (ページ8)

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不一致？Which！ページ8

こんにちは、八乙女です。突然ですが、明日地球は滅亡するかもしれません。

「あ、これいいじゃん」
「……俺はいいや」
「遠まわしにセンス無ェって言ってくんなよ」
「まだそうは言ってないだろ」
「まだ！？まだって言ったな！？」

お察しの通り(？)、俺は薮と服を見に来ています。こんなの滅多にないから、正直なところ少し緊張してるし、いくら平日のお昼でも人目はあるからもう少し静かにして欲しい。

「んーー、せっかく来たから一着くらいは買って帰りたいよなぁ」

唸りながらいろんな店を見て回る薮。一方俺は、これは？これは？と薮が次々提案してくる絶妙に微妙な服を容赦なく切り捨てていて、気がつけばこのフロアのメンズ物を取り扱っているお店は見尽くしてしまった。

「なんだろう、この、自信を無くす感じ」
「もういっそ顔でなんとかしとけばいいって」
「あ、俺がイケメンってこと？ありがとう知ってた」
「ん？んーー、まあ、そういうこと、か、な……」

やめろその反応！と騒ぐ薮を横目に服がいっぱいかかったラックをチラッと見る。……あ、あの服結構いいかも。

「薮」
「なに？」
「これ、似合いそう」

俺が手に取ったのはシンプルなニット。これなら結構着回しきくし、薮はスタイルいいから良く似合うんじゃないかな。まあ、有名ブランドの服だから値段がちょっと高いけど。

「これいいかも」
「だろ。これは結構当たりだと思う」
「ふーん……あ、これセール品じゃん」

ほら、と見せられた値札には35%OFFと書かれた赤いシールが貼られていた。

「元値ちょっと高いけど35%OFFなら……えっと…………いくらだ？」
「俺に聞くなよ」
「そうだな」

二人して文系なばっかりに割引の計算ができない。一応は考えてみるものの、式すら立てられない。なんだっけ、小数点が出てきたような……？？？あ。

「3500円」
「4200円」

二人の声が重なる。