Take picture. ページ5
カシャッ、ジーーーッカッ。
シャッターを着る音がして、真っ白な紙が出てきた。なんだ、これすぐに出てくるやつなんだ。写真を放置している間、二人で丁寧にカメラを片付ける。
「あ、浮かんできた!」
「どれどれ? ……あれ?」
「ん?」
うっすらと浮かび上がった写真をわくわくしながら覗き込む。しかし、それはすぐに不満へと変わった。
「裕翔そのポーズ超ダサくない?」
「いや圭人のポーズの方がダサいよ」
とかいってみるものの、そこに写っているのはとてもダサいポーズをした二人で。しかも……。
「お疲れ〜、って、ふたりして何してんの?」
「あ、光くん」
タイミングよく楽屋に入ってきた光くんに事情を話し、写真を見てもらう。ニヤニヤ笑って写真を受け取った光くんはそれを見るなり秒殺で、あっけなく撃沈した。
「光くん大丈夫?お水いる?」
「ひーっ、ひひっ、ちょうだい、ふふふふっ」
「ハイ。 ってか、そんなに笑う?」
「いや、どっちのポーズがカッコイイ?とか言って見せてくるから何かと思ったら二人して同じポーズしてんだもん!」
笑いが収まらない光くんの手に握られた写真をもう一度見る。ダサいダサいと貶しあった割に、全く同じポーズをして写真の中に収まっている俺と裕翔。……この写真は三人だけの秘密にした方が良さそうだ。
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作者名:北斗千聖-Hokuto Chise- | 作成日時:2017年11月28日 14時