あ な た も 惚 れ て し ま い ま し た か 。私 も で す け ど ね 。 ページ21
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「マぁマああ、ご飯!」
『はいはい、ちょっと待ってね!センラさん、仕事は?』
「行くけど、ぎりぎりまで家にいるよ」
忙しそうだしね、と立ち上がるセンラさん。
私たちは結婚3年目というまだまだ未熟な夫婦です。
子供の名前は奏楽。
センラさんのように、楽しく奏でられるようにってつけた名前。
奏楽はまだ2歳で、育てるのは楽じゃない。
けど、ここまでこれたのは、センラさんのおかげ。
「A?奏楽のお弁当できた?」
『できた!今日から保育園だもんね、がんばったよ』
はい、とお弁当を渡す。
「ありがとうな、準備しとく」
『ありがとう』
センラさん。
あなたはなんて優しいのでしょう。
私を何度も惚れさせてきた。
笑顔。
優しさ。
すべてが大好きです。
それは、さかのぼること4年ほど前。
「僕は、Aに何度も恋におちました。えっと、だから、僕と…結婚してください」
『…っ!』
嬉しくて言葉がでなかった。
大好きですっ、センラさん!と抱きついた。
ずっと。
ずっと。
大好きだから。
「そろそろ行かないと。A、じゃあね」
と手を振るセンラさん。
がんばって、と声を出す。
センラさんが優しく微笑むと、あっと声を漏らした。
「これ」
センラさんは無理矢理唇をくっつける。
「忘れてた」
私の唇を指でなぞっていた。
『…っ!!?』
ずるい!って背中をたたく。
センラさん。
私はあなたと、奏楽とまた生まれる新しい命とともに。
幸せになりますね。
ご め ん な さ い 、 惚 れ ま し た 。
fin.
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染羅 - 浅海さん» ありがとうございます!そう言っていただくとありがたいです。こんなありがちな内容を……ありがとうございました。 (2018年4月27日 20時) (レス) id: 211c203b1d (このIDを非表示/違反報告)
浅海 - 完結おめでとうございます。私は、途中から一気にここまで読みましたが、とても面白かったです。 (2018年4月27日 19時) (レス) id: e2846c2e70 (このIDを非表示/違反報告)
染羅-せんら- - KIRAさん» すごくありがとうございます!(?) (2018年4月27日 7時) (レス) id: da45529319 (このIDを非表示/違反報告)
KIRA(プロフ) - 染羅-せんら-さん» いえいえ!もうソメラーかもしれません(笑)ほんとに染羅さんの書く作品大好きなんですよ!!卒業(?)が悲しいです…… (2018年4月26日 22時) (レス) id: 4fc314a0e8 (このIDを非表示/違反報告)
染羅-せんら- - KIRAさん» ありがとうございます!ぜひ、ソメラーになってください(笑)ここまでありがとうございました。 (2018年4月26日 22時) (レス) id: da45529319 (このIDを非表示/違反報告)
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