V.I.P.

Episode12 ページ12

大広間に戻った壱馬さんと慎さんに "抱いて" と瞳で訴える美人さん方


全く気にも留めない様子の二人は私の腕を引いたまま
大きなソファへ座るとすぐに口を開いた




「 健さん . 連れて来ましたよ 」



「 やっと来た . ごめんね 」



声を掛けられた男性は側に座っていた美人さんと離れ私の方へと歩いて来る


人気のある人なのか歩いて来る途中で何度も誘惑されていたが上手く受け流しながら私の前へ着くと





「 まこっちゃん . どいて 」



「 .. 分かりました 」


慎さんと私の間に座った




「 神谷健太 」




『 あ 、 A です 』





「 あれ . 首どうしたの 」




「 確かに赤いですね 」




「 慎が付けたんちゃうん？ 」




「 俺じゃないです 」





「 健太も付ける 、良いよね ？ 」




「 俺が連れて来てんから付けるなら俺やんな？ 」




「 俺なら痛くしないよ 」




『 いや .. えっと 』



なんと答えて良いのか分からず目を合わせない様に俯いた時 、




「 女の子を困らせたらあかんやろ . 」




「 皆んなで詰め寄ったら可哀想だよ 」

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