私、パニック障害です。6

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-降谷side-







(飴細工作りの前日)









僕はあの時のやり取りを思い出し、
自分の家にある
引き出しから茶封筒を出した。









" 松田、開けるぞ "



と、心の中に一言言い、
その茶封筒を開けた。









その中身に正直驚いた。









もし松田が生きていたら、
松田とAさんの前で
証人の欄に
僕の名前を書くつもりだったんだろうな。







ふと証人を書く欄を見ると、
先に伊達の名前が書かれていた。









「このことを知っていて、
尚更彼女のことも知ってるから
俺にプレゼントを
託したってわけか…」





Aさんと出会わなければ、
松田の彼女なんて
知らないままだったもんな。









夫となる人の欄には
既に松田の名前が記入されていて、
あとはAさんが書けば
区役所に出せるところまできている。






松田…



どんな気持ちでこれを書いて
俺に託したんだ？







きっと松田のことだから、
Aさんと僕を
同時に驚かせようとしてたんだろ？









僕は返ってくるはずのない
友人に問いかけていた…。







僕はペン立てからペンを取り、
証人の欄に既に書かれている
伊達の隣に自分の名前を記入した。

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