Halloween ページ2
ﾋﾟﾝﾎﾟｵｵｵﾝ
『はぁい？』
ｶﾞﾁｬ
「とりっくおあとりーと！おかしくれなきゃいたずらしちゃうぞー！」
そう言ってがおーと言った茉柊。
「が、がおー…」
そして、その後ろからひょこっと顔を出した灯。
『ふたりとも可愛いー！いっぱいあげちゃう！』
そう言って自分が持っているありったけのお菓子をあげる。
「きゃー！いっぱい！ありがとー！」
「お菓子…！！」
目をきらきらと輝かせてお菓子を見ている。
うん、天使。
かわいすぎない？
「お菓子ありがとー！ばいばい、Aお姉ちゃん！」
ばいばい、と手を振り返しながら思い出に浸る。
『私もやってたなぁ…』
ご飯を作ってないことに気付き、うんっと伸びをして立ち上がる。
『なに作ろっかなー…ハロウィンだし、パンプキンパイとか？』
ひとりうんうんと頷いていると。
ﾋﾟﾝﾎﾟｵｵｵﾝ
『…え？』
私他に知ってる子いたっけ、
ドアを開けた私は、言葉を失った。
別に、大人が仮装してたとか、景色が変わっただとか、そういうことではない。
そこにいた子供に、見とれてしまった。
小さな可愛らしい角と羽、さらには尻尾や牙まではえている。
仮想のクオリティが高いし、何より顔が整いすぎている。
小さな顔にしっかりと収まったパーツはどこをとっても完璧で、特に翡翠色の瞳は、見ているだけで吸い込まれそう。
「…おねえさん？」
男の子の言葉に我に返る。
『あっ、ごめんね、どうしたの？』
思わず聞き返せば、にっこりと笑って、
「とりっくおあとりーと！」
期待に満ちた眼差しでこちらを見つめてくる。
お菓子はあげたい。
でも、さっき全部あげてしまったせいでなにもないのだ。
『えっと…ごめんね、お菓子はもうないんだ…』
そう言うと、え、という顔で大きな翡翠色の瞳を見開く。
「…じゃあ、ぎゅーで許してあげる！」
…うん、私は許される側なのね。なるほど。
『ありがと〜じゃあ、はい』
そう言って両手を広げると、可愛くぴょんと飛びついてきた。
「ぎゅ〜！！」
『( ﾟ∀ﾟ)･∵. ｸﾞﾊｯ!!』
「ぎゅ〜…ふふ…」
男の子が笑った瞬間、チクリとした痛みが首に走った。
『！？っい、いた…』
何したの。
そう聞こうとして男の子を見た私は、絶句した。
そこにいたのは、あの小さい男の子ではなく、大人の男の人だったから。
『ぁ、だ、だれ…』
そう聞けば、ふふ、と不敵に笑う男性。
「君には少し眠っててもらうね。おやすみ、お姫様」
彼がそういった途端、私の意識は途切れた。
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ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年6月27日 20時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
恋花ﾚﾝｶ - しゅあ。さんお誕生日おめでとうございます！いい年になるといいですね！ (2019年12月2日 17時) (レス) id: 8916eccc14 (このIDを非表示/違反報告)
恋花ﾚﾝｶ - すごくドキドキして、面白いです！応援してます！ (2019年11月27日 1時) (レス) id: 69d112bb58 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - 初コメ失礼します。すごく面白かったです!更新頑張ってください。 (2019年11月25日 0時) (レス) id: d0ac5e5cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅあ。 | 作成日時：2019年10月26日 0時
