エテルネル (ページ1)

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『あなたを愛してもいい？』

｢おまえはきっと後悔するよ｣

あなたに初めて想いを告げた日。
あなたは｢おまえはきっと後悔する｣と言ったね。

『どうして』と聞きたかったけれど
あなたの苦しそうな顔を見てなにも言えなかった。

振られたのは私なのに。
あなたの方が酷い顔をしていた。

一世一代の告白をし、失敗したのはわたしなのに。
無様なわたしを差し置いて、あなたは顔を歪ませた。

私達の間に流れる風は、酷く冷たく。
本能的にその風にのることをやめた。

｢おれ、もう行かないと｣

そう言って歩き出したあなたを引き止めることは出来なかった。
ただ、あなたを見つめることしかできなかった。
風に揺らされるあなたを、ただじっと見つめることしか許されなかった。

小さくなっていくあなたを見つめ、反対に私の鼓動は大きくなっていた。
なぜこんなに鼓動が大きくなるのかが分からなかった。

『…ぁ』

しばらくして私の口から出た声は、醜くて仕方がなかった。
まるで、喋ることを強制された魚の様な声だった。

周囲を見渡しても、あなたの姿はなくて。
あなたの温もりすらも感じられなかった。

ここで一つ、訂正しよう。
一世一代の告白と言ったこと。
あなたが「愛してもいい」というまで、何度でも言おう。
あなたを愛する許可を貰える日まで。